今日のみ言葉【No.1749】(2018年 5月11日)「 神の権威」
これは、いったい何事か。権威ある新しい教だ。
(マルコ1:27)
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教会に「アンネの思い出」という名前のバラが献品されました。
昔あったような、地味な花のバラです。
しかしこれは『アンネの日記』を書いたアンネ・フランクを記念する世界でただひとつの教会から寄せられたものです。
バラにつけられているカードがその証明で、それがあることで他とは全く違った存在になっているのです。
権威とはそのようなものなのです。
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イエス様が伝道を始められ、カペナウムの会堂で人々に話された時、彼らは驚きました。
なぜなら
「律法学者たちのようにではなく、権威ある者のように、教えられた」
(マルコ1:22)
からです。
ちょうどその時、会堂の中に「けがれた霊につかれた者」がいました。
イエス様が
「黙れ、この人から出て行け」
(マルコ1:25)
と命ずると、悪霊は追い出されてしまいました。
人々が
「これは、いったい何事か。権威ある新しい教だ」
(マルコ1:27)
と驚き感嘆し、イエス・キリストは神の権威を持っていると認めざるを得ませんでした。
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権威という語はギリシャ語で「イクスーシア」です。
ヨハネ福音書1章12節では、「力」「特権」「資格」と訳されています。
イエス・キリストは父なる神と完全に結びつき、そこに神の権威を人々は感じたのです。
現代に生きるクリスチャンも、キリストご自身を心に迎え入れる時に、権威を帯びた者として人々の目に映ります。
神の力は自ずとその人から発し、回りにいる人たちがそれを感じられるようになるのです。
ですから、神様の力を無理矢理に示そうとして権威を笠に着るような言動や行動は本物ではありません。
これみよがしに権威を振りかざすのもいただけません。
権威とは何もしないでいても、ジワリと伝わってくるものだからです。
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教会スタッフのK君が電話当番をしていた時、応対の仕方がぞんざいだったのでしょう、後で相手の方から「あれは何だ」とお叱りの言葉をいただきました。
翌日、出張から帰って来た牧師は彼を呼び、話を聞きました。
彼が震えながら、かくかくしかじか、しどろもどろでようやく話し終えた後、牧師は
「そうか」
と言ったまま、しばらく沈黙。
K君は次に来るであろう嵐のような展開を予想し、身構えていると、
「もういいよ。帰りなさい」
という静かでやさしい言葉をかけられました。
牧師室を出て、悄然としている彼に私は
「どうだった?」
と聞くと、彼は意外な言葉を吐きました。
「こんなつらいことはない」
私が、
「どうして?ゆるしてもらったんでしょう?」
と尋ねると、
「何のお詫びも償いもせずにそのまま赦されることがこんなにつらいことだとは知らなかった。これなら怒鳴られ、ガツンと一発食らう方が楽ですよ。あー、つらい、つらい」
と彼は涙目で私に正直に話してくれました。
実はすでに牧師は相手の方と会い、相当のお叱りを受け、謝罪してきた後だったのです。
K君は「もういいよ」という言葉とその態度の中に、神の裁きの権威とゆるしの権威を感じ取り、恐れと喜びの両方を感じていたのでした。
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キリストを心に迎え入れ、その恵みの中に生きる時、私たちは知らず知らずのうちに神の権威を身に着けています。
神の御心の時にその権威を発することができますように…。
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