今日のみ言葉【No.1506】(2017年 3月31日) 074「ラザロのよみがえり 」(5)
これを聞いたマリヤはすぐ立ち上がって、イエスのもとに行った。
(ヨハネ11:29)
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外向的性格のお母さんが内向的性格の息子に朝たずねました。
「行くの?行かないの?どっち?」
息子は背中を向け、ぼんやりと空中の一点を見つめながら、
「う、う〜ん」
とつぶやいたまま動きません。
お母さんは、
「こりゃダメだわ。今日は学校に行きそうにない」
と判断して自分の事を進めます。
ところが1時間後、突然
「お母さん、弁当作って。今から学校行く」
と言い出すので、お母さんはびっくりし、
「あなた、それならそうと早く言ってくれないと!なんでさっきそう言わなかったの!」
と言いながら、手はもう冷蔵庫のドアを開け、目はお弁当の材料をどれにするかと動いています。
内向的性格の息子は、何もせずにボーッとしていたのではなく、その1時間の間、
「行くか、行かないか、行こうか、行かないでいるか…」
と、ずっと考えていたのです。
マルタの妹のマリヤはこのタイプでした。
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姉のマルタがイエス様と話をしている間、妹のマリヤはずっと家の中にいました。
彼女は姉とは対照的に、内向的な性格であるように思われます。
このような人に見られる行動として、突然思い立って事を始める、ということがあります。
表面には出ませんが、心の中で様々なことを考えているのです。
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彼女の心の中の思いが瞬間的に行動に変わったきっかけは、姉の言葉でした。
「先生がおいでになって、あなたを呼んでおられます」
(ヨハネ11:28)
「これを聞いたマリヤはすぐ立ち上がって、イエスのもとに行った。」
(ヨハネ11:29)
周囲の人々は彼女が何を考えているのか分かりません。墓に泣きに行くのだろうと推察する程度です。
しかしマリヤが向かった先は、人生の終わりと別れを確認するための墓ではなく、命の与え主イエス・キリストのもとでした。
とは言え、彼女が復活を堅く信じていて、弟をよみがえらせていただこうとしてイエス様にお願いしに行ったのかというと、その様子はうかがえません。
マリヤは自分の思いを訴えに行ったのです。
こうしてくれ、ああしてくれ、という要求を持っていったのではなく、ただただ自分の気持をイエス様に聞いていただきたいという思いが彼女を行動に駆り立てました。
それは祈りの原点でもあります。
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マルタは21節で、マリヤは32節で、イエス様に同じことを訴えています。
「主よ、もしあなたがここにいて下さったなら、わたしの兄弟は死ななかったでしょう」
実はギリシャ語原典を見ると、姉と妹では語順が違っています(下記の【注】を参考)。
マルタの場合は「死ななかったでしょう」が強調され、マリヤの場合は「わたしの兄弟」が強調されています。
マリヤはイエス様に、姉と同じ言葉ですが、「わたしの」という部分を強調して彼女の心を訴えていたのです。
ですからイエス様は、マルタには復活のことを威厳を持って語られましたが、マリヤに対しては語りませんでした。
その代わり、
「イエスは、…、激しく感動し、また心を騒がせ」
(ヨハネ11:33)
とあるように、マリヤと同じ気持ちになって下さいました。
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イエス・キリストは、私たちが動いている時も動かないでじっとしている時も、その心の全てを理解しておられます。
そして一緒の気持ちになってそばにいて下さる御方です。
ですから、祈りの時には、「この祈りは気に入られるだろうか」とか「どう言えば聞き入れてもらえるだろうか」などと遠慮しながら言葉を選ぶ必要はありません。
思いのありったけを注ぎ、我を忘れて語っていて良いのです。
悲しみを共にし、泣いて下さるイエス・キリストがそこにおられ、私たちの思いと全く同じ思いになっていてくださるからです。
この方の前なら安心して何もかも打ち明けて良い。
その平安をいただき、今日も祈りの時を持って参りましょう。
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11:21 Κύριε, εἰ ἦς ὧδε οὐκ ἂν ἀπέθανεν ὁ ἀδελφός μου:
11:32 Κύριε, εἰ ἦς ὧδε οὐκ ἄν μου ἀπέθανεν ὁ ἀδελφός.
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