今日のみ言葉【No.1480】(2017年 2月21日) 067 「サマリヤの女」(5)
「あなたと話をしているこのわたしが、それである」
(ヨハネ4:26)
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数多くいる動物の中で、犬だけが人間と視線を合わせようとするのだそうです。
他の動物は人と視線が合うと必ず目をそらしますが、犬だけはじっと見つめてきます。
動物学者の研究によると、犬は人の感情を読み取ろうとしているのだそうです。
そうやってコミュニケーションを図ろうとする動物は犬だけです。
なるほど、長い歴史の中で犬が人間の生活の中で溶け込んでいるわけです。
サマリヤの女とイエス様の視線がピタリと合い、そこで初めて心の中が通いあい、霊的救いへの道が開かれていきました。
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イエス様からの
「あなたの夫を呼びに行って、ここに連れてきなさい」
(ヨハネ4:16)
という呼びかけに対して、サマリヤの女の返答は
「わたしには夫はありません」
(ヨハネ4:17)
というものでした。
これは嘘ではありません。しかし正確でもありません。
イエス様の次の言葉はこうです。
「夫がないと言ったのは、もっともだ。あなたには五人の夫があったが、今のはあなたの夫ではない。あなたの言葉のとおりである」
(ヨハネ4:17-18)
イエス・キリストはサマリヤの女の人生の問題を全て知っておられました。
その上で、何も責めずに彼女を受け入れておられることを、この答で示しておられます。
人は心の空洞や飢え乾きを満たしたいと願って、様々なものを求めます。
この女の場合は異性に走りましたが、それでも満たされませんでした。
そのことを言い当てられた彼女は、徐々に真に心を満たしてくれる霊的な存在に目を向け始めます。
人の心は、物質やお金、生き方の理論や哲学では埋められない心の穴があります。
その穴は、生きて働いておられる人格的な神との出会いによって、初めてすっぽりと埋められるのです。
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遂にサマリヤの女は
「わたしは、キリストと呼ばれるメシヤがこられることを知っています。そのかたがこられたならば、わたしたちに、いっさいのことを知らせて下さるでしょう」
(ヨハネ4:25)
と、救い主の存在を話すようになりました。
ここまで導かれてきたサマリヤの女に対して、イエス様は異例の対応をなさいます。
それは、彼女に
「あなたと話をしているこのわたしが、それである」
(ヨハネ4:26)
と言ったことです。
ヨハネ4章のこの部分だけを読んでいれば、「ふ〜ん」という感想だけで終わるかもしれませんが、聖書全体からすると極めて珍しい個所です。
なぜなら、イエス様ご自身から「その救い主とはこの私のことなんだよ」と言っておられるからです。
通常、イエス様はご自身がメシヤだとは決して言われません。
人々の方から、「この方はメシヤではないか。いや、そうに違いない」と信じられるように、数々の奇跡を起こしたり、恵みの言葉を語ったりするだけです。
つまり、人間の方から「自分で選び、自分で決断する」ことを尊重し、待っておられるのです。
しかし、そのプロセスを踏まず、イエス様がご自身を明らかにされたのは、サマリヤの女の心の中で、一瞬にして救い主キリストとの出会いと信じる決断がなされたのを見て取ったからだと思われます。
イエス様の眼差しは、ずっとサマリヤの女に注がれ、同じ視線が私たちにも向けられているのです。
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神の視線に目を合わせ、その愛を受け取る一日として参りましょう。
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