今日のみ言葉【No.1396】(2016年10月26日) 038 「水腫をわずらっている人」(3)

そこでイエスはその人に手を置いていやしてやり、そしてお帰しになった。
(ルカ14:4)

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肉・魚・卵・豆類に多く含まれているタンパク質は、私たちの必須栄養素です。

普通に食べて体の一部となるわけですが、もし化学の実験でこれを分解しようとすると、大変な作業となります。

試験管で濃塩酸と共に長時間煮沸してようやく分解されるのです。

ところが私たちの体温はせいぜい37度。

こんな常温で化学反応が次々進むのは、消化酵素のおかげです。

酵素はそれ自体何の反応もしませんが、「触媒(しょくばい)」の働きをなし、自分以外の別の物質の反応を進ませます。

ルカ14章に出てくる水腫の人は、自分は何の働きもしていないように見えて、実は周囲を動かす原因となった触媒のような働きをしました。

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この聖書個所で、水腫をわずらっている人はイエス様と出会い、病を癒してもらいました。

しかし彼は何も語っていません。

また、この人がどんなに喜んだか、とか、その後どうなったか、などの情報は一切記されてありません。

ただ単に

「そこでイエスはその人に手を置いていやしてやり、そしてお帰しになった。」
(ルカ14:4)

と書いてあるだけで、あっさりと彼はいなくなります。

しかし彼は自分の知らないところで、パリサイ人たちがイエス様と出会う舞台設定をしていたのです。

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この水腫が癒やされた人のように、自分がクリスチャンになったことで、全く意図しないことですが、周りの人々が影響を受け、その人たちがイエス・キリストとの出会いを果たす、ということがあります。

あるお宅では、娘さんが最初教会に行ったことで、ご一家がクリスチャンホームとなられました。

また、お子さんの問題で教会に相談に来られた親御さんが、「実は若い頃、教会に行ったことがありまして…」というお話はよく聞きます。

「そう言えば、若い頃洗礼を受けてました。」

と言う人は一人や二人ではありません。

お子さんは親を教会に導いて洗礼を受けさせようとか、信仰を復興させようとかなどとは考えもしていません。

皆、いじめられた過去、不登校、コミュ障などの問題から必死に逃れようとし、解決を求め、その中で神を見出し、信じる決心をしただけです。

自分が生きることで精一杯だったのです。

しかしその生きた過程の中で、その人を通して神様が働き、ご家族や周囲の人々に影響を及ぼし、神のわざを進める働きを知らない間に果たしていたのです。

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水腫の人は全く何もしていません。

しかし彼の存在が他者に神との出会いをもたらしました。

あなたは、何の伝道の働きも素晴らしいこともしていないように感じているかもしれません。

しかし、あなたが神を信じ、クリスチャンとして生き、普通の体温で生活しているだけで、実は多くの人を神の働きの中に巻き込んでいるのです。

その事実は、天国で明らかにされるまで秘密のプレゼントとしてお取り置きされています。

今日もその希望をいだき、当たり前の信仰生活を送って参りましょう。

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