今日のみ言葉【No.1365】(2016年 9月13日) 028 「水の上を歩くペテロ」(2)

イエスは、「おいでなさい」と言われたので、ペテロは舟からおり、水の上を歩いてイエスのところへ行った。
(マタイ14:29)

——————

ペテロは、イエス様の「おいでなさい」という言葉に従って、水の上を歩き始めました。

信仰によって奇跡を体験できたのです。

しかし、

「風を見て恐ろしくなり」
(マタイ14:30)

彼はおぼれかけてしまいました。

不思議なことです。

彼は漁師ですから泳げるはずです。

信仰によって大丈夫だと思って出かけてみたものの、周りの状況を見て自信を失ってしまい、ペテロは今まで持っていた力さえ出せなくなってしまったのです。

恐れ、しかし勇気を出して信じてみて、やはり恐れて窮地に落ち込むペテロ。

自業自得と言われてもしょうがない事態を招いていながら、助けを求めるしかない姿。

これは、まさしく私たち自身の姿なのではないでしょうか。

-*-*-*-*-*-*-

しかし、この私たちにイエス様は会ってくださるのです。

ペテロの

「主よ、お助けください」
(マタイ14:30)

という叫びに対して、

「イエスはすぐに手を伸ばし、彼をつかまえて」
(マタイ14:31)

とあります。

信仰を失って恐れに満たされて失敗してしまうペテロを、イエス様は見捨てることなく、かえって、手を伸ばして助けて下さいました。

ここに信仰の秘訣があります。

私たちが神様をつかまえるのではなく、神様の方で信じ切れずに沈み込んでしまう私たちをつかまえて下さるのです。

これが分かると信仰が安定してきます。

信じられない私を無理矢理自分の我力で信じ込ませるのではなく、神が信じさせて下さるのを静かに待つことができるようになるのです。

-*-*-*-*-*-*-

美容師のYさんのお店では、今までのお客様が高齢化し、ご来店の機会が減ってきていました。

そこで彼女は自分のお店を「若い人があふれる癒しの店」にしたいと祈りました。

しかし、目標を定め、具体的に思い描いて祈っているのにそうなりません。

不安と焦りの月日が流れて行き、別の仕事をしなければならないかという思いまで湧く日々が続きました。

そんなある日、フィギュアスケートの荒川静香さんが金メダルを取ったテレビを見ていて、彼女の演技もさることながら、その素敵なヘアスタイルに目が止まりました。

その当時、まだ珍しかったコーンロウという特殊な編み込みだったのです。

Yさんは「これだ!」と思いました。

しかしまだその技術を習得していません。

そこで自分の練習も兼ねて、無料でモデルになってくれる若い人がいないかと考えると、すぐ近くに東北芸術工科大学があり、芸術を志す若者が全国から2000人集まっていることにハッと気づかされました。

流行に敏感な彼ら彼女らが募集に応じてくれて、編み込みの練習はうまく進みました。

その中でYさんが気づいたのは、

「芸術に命をかけるこの人たちは、親元から離れてまともな食事をしていない」

ということでした。

ささやかながら手料理を振る舞い、月1回のパーティーを開催するようになったある時、学生さんの一人が

「Yさんのお店に来ると、癒されるなあ」

とボソッとつぶやいているのを聞きました。

Yさんの目に涙があふれました。

神様はいつの間にか自分の店を、「若い人があふれる癒しの店」にして下さったのです。

-*-*-*-*-*-*-

信じて飛び込み、やはり恐れて沈み込む私たちを引き上げ、出会ってくださるのがイエス様です。

その方が共にいることを信じて、信仰の一歩を踏み出して参りましょう。

-*-*-*-*-*-*-

●配信停止は下記に空メールを送信して下さい。
del@mikotoba.org

●お申し込みも同様です。
reg@mikotoba.org