今日のみ言葉【No.2956】(2022年11月24日)「イサク奉献(1)」

2022年12月26日

これらの事の後、神はアブラハムを試みて彼に言われた、「アブラハムよ」。彼は言った、「ここにおります」。
(創世記21:1)

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私が大学生活を始めた下宿では、そこの主(ぬし)たる医学部6年生の先輩がいました。

ある時、

「本当に医者になる実力はあるのか?」

と、仲間の1年生らと共に冷やかしに行き、ビッシリ詰まった本棚の中から、1冊の医学書を取り出して開いてみました。

驚いたことに、全ページに蛍光マーカー線が引いてありました。

偶然かと思い、2冊目、3冊目と開いてみましたが、同じです。

先輩は、

「ここにある本は全部読んでいるよ」

とサラリと言ってのけます。

私は自分の現状と比べ、その圧倒的な差に

「医者とはプロ。お医者さんの言うことは全部その通りにしよう」

と思わされました。

そして、そう決心したことで、私が後々どんなに得をしたかわかりません。

アブラハムが神の命令に100%従えたのは、それまでの様々ないきさつを通して神の実力を知ったからでした。

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「これらの事の後」
(創世記21:1)

とは、それまでのアブラハムの様々な経験です。

後継ぎのことで、彼は苦労を重ねました。

それら全部に彼が正しい選択をしたとは言えず、その都度、痛い思いをして自分が選んだ結果の刈り取りをせねばなりませんでした。

しかし、自分がしでかした失敗を通して、彼は、

「神様の言う通りに従うことがベストの選択なのだ」

と、従順に従う信仰の純粋性が100%に近くなってきます。

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さて、神の約束どおりにイサクが生まれ、彼が正式な後継者として定められ、イシマエルは外に出し、平穏な生活を送れる見込みがつきました。

そこに、「アブラハムよ」と神様から声がかかります。

これは、

「神はアブラハムを試みて彼に言われた」
(創世記21:1)

とありますから、アブラハムの信仰を試す神様からの試験だったのです。

アブラハムが本当に神の約束を信じているか、そして、神が愛の御方であると信頼しているかを試すテストです。

このイサク奉献の箇所で、アブラハムが言ったことは、「ここにおります」という2回だけ(1節と11節)です。

それ以外、言葉を発せず、一切の疑問も反論もしないで、ただ100%神の言葉に従っています。

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従うことは良いことだという私自身の話をします。

先程の下宿の先輩の話ですが、ある朝、私はお腹が痛くて目を覚ましました。

「こういう時に身近に医学生がいるのは便利なもんだ」

と、私は気楽に先輩に診察を頼みました。

「医者になる訓練のために、私が実験台になってあげましょう」

という上から目線の気持ちからです。

部屋でざっと診てもらったところ、先輩は真顔になり、

「これは盲腸だな。これから知り合いの病院に連絡するから、入院しよう」

と言うのです。

すると私の心は、さっきまでの信頼たっぷりの状態から

「医学生ごときが何を言っているんだ。そんなにはっきり分かるわけないじゃないか」

という反抗心に急に変わりました。

しかし、ここが運命の分かれ目だったと思います。

あの医学書全部に線を引いていた人だと思い返したのです。

「この人は私など足元にも及ばない知識と技量を持った人なのだ。私以上の世界を知っている方なのだ」

それで信頼を取り戻し、

「お願いします。先輩の思う通りにしてください」

と言うことができました。

彼の車で病院まで連れて行ってもらい、検査の結果、案の定、盲腸で、その日の午後、即刻手術となるくらい危ない状態だったと後で聞かされました。

私はこのような「従うこと」の良き経験を持っています。

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さて、アブラハムの場合はどうだったでしょう?

神様から出された試験問題は超難問でした。

イサクを捧げよ、というものだったからです。

アブラハムはこれにどう対処したのでしょうか?

以下、次回に続きます。

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神様はあらゆる機会を捉えて、私たちが神に従い、祝福を得るようにと訓練なさいます。

あなたが今日出会う試練の中にも、神の試験問題が隠されていることでしょう。

しっかり取り組み、従う訓練に励む今日としてまいりましょう。

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Posted by maruyama