今日のみ言葉【No.2235】(2020年 4月 1日)「人生のとげ」
「わたしの恵みはあなたに対して十分である。わたしの力は弱いところに完全にあらわれる」
(第2コリント12:9)
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ロックシンガーの矢沢永吉さんは、かつて信頼していた人に横領され、何十億円という負債を抱えました。
しかし彼は十数年かけて完済し終え、現在も第一線で活躍しておられます。
そうできた理由は何でしょうか?
自律神経のスペシャリストと言われる小林弘幸医師はこう分析しておられます。
「『自分でチェックしていれば横領もされなかったのだから、悪いのは自分で、あいつのせいではない』。こう考えたとたん、パッと道が開けて、すべての責任を自分で負い、愚痴も文句もいっさい口にすることなく、自分にできること、つまり、ひたすらステージに立ち続けることに集中して数十億円という借金を完済してしまったのです」
(『自律神経を整える 「あきらめる」健康法』、小林弘幸著、角川書店、P26)
もうすでにそのことが決定していて、どうやっても覆すことができないなら、その状況を受け入れることが道を開く鍵です。
自分の運命を受け入れ、ありのままの自分を生きることは非常に大きな力を生み出すのです。
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パウロは神からそのことを示されました。
彼には持病があり、それがキリストの福音を伝道する妨げになっていると考え、癒されるように祈りました。
これは神の御心に沿った祈りと思われます。
しかし神の御心はパウロが考えるものとは異なり、さらに大きいものだったのです。
その病という「とげ」があるゆえに、彼は弱い者の気持ちがわかり、弱さがあるゆえに神に助けを求めざるを得ませんでした。
そしてとうとう、その「とげ」は神の恵みであるとわかったのです。
「そこで、高慢にならないように、わたしの肉体に一つのとげが与えられた。それは、高慢にならないように、わたしを打つサタンの使なのである」
(第2コリント12:7)
パウロは自分の病を逃れられないものとして受け入れました。
それは「仕方がない」とか「積極思考だ」とかというものではありません。
パウロに代表されるクリスチャンの「自分の運命を受け入れる」とは、
「キリストが共におられて、神の御心の方向に自分の人生を動かしていただく」
という意味でのことであり、決して人生を投げ出し、流されるままに生きることではありません。
不本意な人生、不甲斐ない自分、実力不足。
そのような人生の現実に対面し、それでも自分を捨てずに、
「認めたくないが、これが自分だ」
と受け入れ、
「辛いけれど、このような自分として造られた神と共に生きることを選択する」
と決めた人は、
「わたしの恵みはあなたに対して十分である。わたしの力は弱いところに完全にあらわれる」
(第2コリント12:9)
という御言葉を実感して生きるのです。
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うつ病を経験した私は、「3年使ったスマホ」のようなものです。
新品ならその日の夕方になってもまだバッテリーに余裕があり、充電しないでも明日を迎えられますが、私の場合は午前中がんばると、お昼にはバッテリー残量が20%を切っていて危ない…、というような感じです。
うつ病が治って仕事に復帰した人とはそのようなものです。
一日を持続的に働くことはできず、途中に間を置いて、つまり充電をしてからでないとエネルギーがすっからかんになって動けなくなります。
この弱さを受け入れるとは、自分で何もかもやろうとせず、人に助けを依頼することです。
また、100%を望まず、60%で良しとし、本当にやらねばならない仕事を、休み休み、なんとか間に合わせるようにやりくりすることです。
このように、より良いものに仕上げようとせず、完璧を目指さないでむしろ放棄する生き方をすると、神におまかせするしか無い生き方になります。
そうすると、神様が本当に望んでおられたことが見えてくるようになるのです。
あなたも自分の弱さを受け入れ、神におまかせする人生を生きざるを得ない状況に追い込まれると、このことを実感されることでしょう。
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「わたしの恵みはあなたに対して十分である。わたしの力は弱いところに完全にあらわれる」
(第2コリント12:9)
この御言葉の真実さを味わわせていただく日々を送って参りましょう。
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