今日のみ言葉【No.1971】(2019年 3月25日)「聖書とイスラエルの歴史(3)」
ただ主があなたがたを愛し、またあなたがたの先祖に誓われた誓いを守ろうとして、主は強い手をもってあなたがたを導き出し、奴隷の家から、エジプトの王パロの手から、あがない出されたのである。
(申命記7:8)
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将棋の格言に「王の早逃げ八手の得」というものがあります。
将棋は王様が取られたら負け。
相手から「王手!」とかけられたら、こちらがどんなに形勢有利であっても防御に回らなければなりません。
そして連続で「王手!王手!」と迫られたら、負けてしまうかもしれません。
そこでこの格言が生まれたわけです。
一手遅れるようですが、王様を安全な場所に移動し、相手に王手をかけるチャンスを与えないようにするのです。
そうすると、攻めを鈍らせて損だと思われる手が、相手からの攻撃を未然に防ぐ好手となるというわけです。
ところが実戦では、駒を取りたい、早く勝ちたいと自分の読みを過信して、攻撃中心になりがちです。
すると、「王の早逃げ八手の得」の格言を忘れ、自陣に隙があることを見落とし、悔しい逆転負けを味わうことが多いものです。
そのような体験を積み、自分の対戦歴史から学び、素直に格言に従う人は強くなっていきます。
イスラエルの歴史を学ぶ時に聖書に強くなるとはそういうことです。
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アブラハムと神との間に祝福の契約が結ばれた後、それは子々孫々に受け継がれました。
アブラハムの孫となるヤコブから生まれた12人の子供たちがイスラエル12部族の起源となり、彼らは飢饉のため一時エジプトに移り住みます。
その後、エジプトを大飢饉から救ったヤコブの子ヨセフを知らない王が出て、イスラエル民族を迫害します。
そこで神はモーセを用い、イスラエルの民をエジプトから脱出させ、40年の荒野の生活が始まります。
その折に、モーセはシナイ山で神から十戒を授けられます。
これが旧約聖書3大契約の2番目のシナイ契約です。
これらは紀元前1400年辺りの出来事です。
モーセの後継者ヨシュアに率いれられたイエスラエルは、神の約束の地カナン(今のパレスチナ)に定着し、やがてダビデ王の時にその勢力は頂点に達します。
紀元前1000年頃のことです。
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イスラエルの歴史を見て行く時に、それは右肩上がりの一直線の成長のような単純なものではなく、神の奇跡の業や民の罪への裁きがなされるなど、上がり下がりがあり、神に見捨てられたかと思う時もあります。
しかし、地上の短い人生の中で細かい点をああだこうだと議論するのではなく、視点をグッと天の方から地上を見下ろすようにし、百年・千年単位の時間のスケールで見て行く時、
「ただ主があなたがたを愛し、またあなたがたの先祖に誓われた誓いを守ろうとして、主は強い手をもってあなたがたを導き出し、奴隷の家から、エジプトの王パロの手から、あがない出されたのである」
(申命記7:8)
という御言葉の通りだということがわかります。
イスラエルの歴史を通してわかることは、神は約束を守る方であり、契約を反故にする御方ではないということです。
この神への信仰が、歴史的な大迫害の中でもイスラエルを生き残らせる力となり、ユダヤ人たちの現在があるのです。
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さて、神の戒めを守る時に祝福されることは当然ですが、人間ですから守れない時もあります。
それどころか、祝福の契約を果たそうとする真実の神がいらっしゃるのに、人間が自分の考えの方が良いとして神に反逆したらどうなるのでしょう?
この後、イスラエルは神の御心とは反対の方向に進み、取り返しのつかない事態を招きます。
神の契約に値しない民でも神は約束を守られ、祝福を与え続けるのでしょうか?
それは次回に続きます。
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神は約束を守られる。
そのことだけを思いの中心に据え、今日の一日を過ごして参りましょう。
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