今日のみ言葉【No.1944】(2019年 2月20日)「いつくしみと恵みとが、私を追って来る」
わたしの生きているかぎりは必ず恵みといつくしみとが伴うでしょう。わたしはとこしえに主の宮に住むでしょう。
(詩篇 23:6)
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失恋してフラれた妹さんが
「いい女になって見返してやる!」
と泣いているのを見て、理系のお兄さんが言った次の一言が、彼女をすっかり泣き止ませ、前向きに進ませました。
「いや、お前は同じ状態のままで他の男と付き合って検証しないと、この失恋の原因がお前がいい女じゃなかったのか、相手が悪い男だったのか、交互作用なのか判別できないから条件は変えるな」
文系の人にはしっくり来ないかもしれませんが、理系の私にはピッタリ来ます。
このお兄さんは、同時に2つのメッセージを発しているのです。
(1)「お前はそのままでいい。自分を変えるな」
(2)「次のチャンスがある。自分を変えるのはそれからでいい」
どんなことも希望に変えられるのは素晴らしいことです。
聖書ではそれは神の恵みといつくしみとが常に伴うという約束です。
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今日の聖句はある人からすれば、
「何と楽観的な、何と能天気な夢を見ているのだろう。もっと現実を直視しなさい!」
と叱りつけたくなるようなものかもしれません。
ではこの詩篇の記者のダビデはお調子者のボンボンだったかというとそうではありません。
彼は全く理不尽な立場に置かれました。
自分には何の責任もないのに、サウル王の激しい嫉妬を買ったのです。
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それはこのようなことがきっかけでした。
戦に勝利し、帰って来る兵士たちを人々は歓喜の声で出迎えました。
「女たちはイスラエルの町々から出てきて、手鼓と祝い歌と三糸の琴をもって、歌いつ舞いつ、サウル王を迎えた」
(サムエル記上18:6)
ここまでは良かったのですが、その次の歌の内容にサウル王は非常に怒り、気を悪くしました。
「サウルは千を撃ち殺し、ダビデは万を撃ち殺した」
(サムエル記上18:7)
その理由はこうです。
「ダビデには万と言い、わたしには千と言う。この上、彼に与えるものは、国のほかないではないか」
(サムエル記上18:8)
これはサウルの嫉妬です。
名も知れぬ女たちの言葉なのですから「ああ、好きなことを言ってるな。やってるな」と何事もなく構えていればいいものを、彼の心の中の自信の無さが彼女らの言葉で引き出されたのです。
ダビデは
「どこでもサウルがつかわす所に出て行って、てがらを立てたので、サウルは彼を兵の隊長とした。それはすべての民の心にかない、またサウルの家来たちの心にもかなった」
(サムエル記上18:5)
とあるように、サウル王の命令に忠実であり、戦果を挙げ、また人々も好感をもって彼を迎えるという理想的な仕事をしていたはずでした。
しかしサウルはダビデがもてはやされることによって自分の存在に不安感を持ちました。
そう考える人は自分の存在の安心を得ようとして突っ走ります。
「この人さえいなくなってしまえば安心だ」
それ以来、
「サウルは、この日からのちダビデをうかがった」
(サムエル記上18:9)
と、ダビデの命を奪う算段を始め、付け狙い始めたのです。
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さて、詩篇第23篇は、このような不条理な中を生きたダビデが言い表した信仰の告白です。
決してお花畑の中をずっと歩んできた人の言葉ではないのです。
「わたしの生きているかぎりは必ず恵みといつくしみとが伴うでしょう」
(詩篇 23:6)
新改訳聖書では
「まことに、私のいのちの日の限り、いつくしみと恵みとが、私を追って来るでしょう」
とあります。
「何でこんなことが…」と人生の不条理、理不尽な取り扱いを受けることはあります。
しかしその後に、
「いつくしみと恵みとが、私を追って来る」
という体験をダビデは何度も味わい、その神がいつも共におられるという経験の積み重ねの上に、今日の聖句が成り立っているのです。
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「おかしい」「なぜ?」
という人生の出来事は繰り返し襲ってきます。
しかし、その後に、
「必ず恵みといつくしみとが伴う」
という出来事が来るのです。
人生にはしばし苦難の中を持ちこたえなければならない時期があります。
その時には神などいないと思うものです。
神の助けが見えない真っ暗な中を歩まされる期間は確かにあります。
しかしそれに続いて
「いつくしみと恵みとが、私を追って来る」
のです。
つまり、いつくしみと恵みがあなたの後ろから追っかけて来て、
「絶望の方に落ち込んで行くあなたにやっと追いつきましたよ。もう離しませんよ」
と、つかんでくれるのです。
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ふと立ち止まり、恵みといつくしみに追いついてもらう今日として参りましょう。
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