今日のみ言葉【No.1549】(2017年 6月21日) 088 「イエスを十字架からとり降ろした人々」(1)
そののち、ユダヤ人をはばかって、ひそかにイエスの弟子となったアリマタヤのヨセフという人が、イエスの死体を取りおろしたいと、ピラトに願い出た。ピラトはそれを許したので、彼はイエスの死体を取りおろしに行った。
(ヨハネ19:38)
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上野動物園の隣りの東京国立博物館には長崎奉行所で使われた「踏み絵」が所蔵されています。
多くの人に踏まれた真鍮製のキリスト像は顔も見えないくらいにすり減っています(画像参考:http://image.tnm.jp/image/1024/C0042660.jpg)
江戸時代、キリスト教信仰を持つことは死を意味したので、表立っては信仰を表明しない「隠れキリシタン」なる人々が生活していたと言われています。
現代でも結構「隠れキリシタン」はいらっしゃいます。
「先生、心はイエス様と共にいます。しかし、私には何十何百という社員とその家族がいます。私一人の決断が彼らの運命を左右することを考えると…」
と、切々と心境を訴えられた経営者の方がおられました。
社会的地位があることによりイエス様との関係を明らかにできないのは、昔も今も、聖書の時代も同じです。
しかし、自分がクリスチャンであることを表す決断ができる時があるのです。
アリマタヤのヨセフとニコデモの場合、それは十字架でイエス様が息を引き取られた時でした。
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十字架刑の犯罪人の死体は埋葬されることはありません。そのまま野ざらしにしておくのが常であったといわれています。
ところがここに、何と総督ピラトにイエス様の亡骸(なきがら)を十字架からとり降ろしたいと願い出た人物がいました。
アリマタヤのヨセフという人です。
彼は金持ちで地位の高い議員であったので、ピラトと会うことができたのでしょう。
と同時に、彼はイエス・キリストを信じ、神の国を待ち望んでいる人でした。
そのような立派な人物でありながら、彼はイエスの弟子であることを隠していたのです。
いえ、社会的に高い地位にいたからこそ信仰を表明できなかったのかもしれません。
アリマタヤのヨセフはイエス様の死体をもらい受けるために努力し、大変な力を尽くしました。
また、その後の葬りのために、彼は自分の地所の墓をもイエス・キリストのために用意し、実際にイエス様はそこに葬られたのです。
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アリマタヤのヨセフはイエス様の十字架の死後、堂々と大っぴらに信仰を表すほど変わってしまいました。
どうしてでしょうか?
人間というものは、人の死を前にすると気持ちが変わるのです。
たとえ生前は喧嘩が絶えない親子関係であったとしても、亡くなってしまうと、
「ああすればよかった。こうしなければよかった。私が悪かった。ゆるして欲しい」
と思います。
相手が生きている間はずーっとこの関係が続くものだと思い込んでいますが、必ずお別れの日はやって来ます。
亡くなられ、パタパタと葬儀が進み、もうその人はこの世にはいないのだという現実がドンと目の前に表されると、人は気持ちが変わるのです。
「もうこんなことはしていられない。イエス様の死体を野ざらしにしておくなどもってのほかだ」
アリマタヤのヨセフの心の中にはこのような思いが湧き上がったことでしょう。
損か得か、恥ずかしいか恥ずかしくないかなどの思いを遥かに上回る何ものかが彼の心を衝き動かしたのです。
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●隠れキリシタンであるあなた。
大丈夫です。信仰を表明する時は必ずやって来ます。
神様がお膳立てをしてくださいます。
●洗礼は受けてはいるが恐くて伝道できないでいるあなた。
大丈夫です。キリストの救いを伝えて欲しいという人が必ず現れます。
その人はあなたを通してでなければ福音を受け取れない人なのです。
●アリマタヤのヨセフと同じタイプだなと思うあなた。
たとえ不十分だと思うにせよ、自分を責めずに、今自分ができる精一杯のことをさせていただきましょう。
それは必ず後に実を結びます。
アリマタヤのヨセフが最後に見せた爆発力と同じものをあなたも持っているからです。
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今のあなたを生き切って参りましょう。
それがキリストのゆるしを受け入れて生きる生き方です。
変化の時は神様が用意していてくださっています。
それを信じて、今日自分ができる歩みを進めて参りましょう。
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