今日のみ言葉【No.3732】(2025年 9月20日)「生活の処方箋(259)『試練の嵐を突き抜ける』」

あなたが水の中を過ぎるとき、わたしはあなたと共におる。川の中を過ぎるとき、水はあなたの上にあふれることがない。あなたが火の中を行くとき、焼かれることもなく、炎もあなたに燃えつくことがない。
(イザヤ43:2)

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現代社会は、様々なつらいことや苦しみを排除するように設定されています。

確かに、困難のない社会は人類の理想のように思います。

しかし、心地よさに満ちあふれた中で、かえって、人々は生きる真の喜びを見失い、真理から果てしなく遠ざかってしまいます。

痛みのない楽な人生は家畜のような生き方です。

家畜は人工の環境に置かれ、食事は自動的に供給され、繁殖は管理され、死も操作されます。

人間が家畜のように、科学的に管理され、人間の価値観で値段が付けられ、株価のように、日々、一喜一憂するのです。

しかし、真の喜びは、欲望を果てしなく満たすことではなく、「人間」を生きるところに生まれます。

現代社会にあって、逆行する多くの出来事にチャレンジしつつ、本来の人間を生き、試練の嵐を耐え抜き、突き抜けていく。

このところに真の喜びがあります。

(※田中信生の『生活の処方箋』より)

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試練の嵐の中を通ることを、聖書は次のように表現しています。

「あなたが水の中を過ぎるとき、わたしはあなたと共におる。川の中を過ぎるとき、水はあなたの上にあふれることがない。あなたが火の中を行くとき、焼かれることもなく、炎もあなたに燃えつくことがない」
(イザヤ43:2)

水の中、川の中、火の中といった自然の脅威が、人生で体験する嵐のような試練と重ね合わされています。

しかし、自分の存在が根底から揺さぶられるような試練に直面しても、

「わたしはあなたと共におる」
(イザヤ43:2)

と約束する神がおられ、あなたを守ると神は言われるのです。

これは、試練そのものがなくなるということではありません。

神を信じる人生にも、あるいは、神の存在を信ぜず、自分の力だけで生きようとする人の人生にも、等しく試練はやって来ます。

しかし、神を信じる者は、神の力によって試練の嵐を乗り越え、突き抜けることができると、預言者イザヤは力強く語っているのです。

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星野富弘さんは、このイザヤ書の御言葉を生きた実例の人ではないでしょうか。

体育教師として自由に動ける身体を持っていた彼は、事故によってその機能を失いました。

しかし、その試練の中でキリスト教の信仰に出会い、口にくわえた筆で絵を描き、詩を綴る人生を歩み始めたのです。

彼の作品によって、肉体的に健康な者の方が励ましを受け、生きる意欲が与えられたことは周知の事実です。

星野さんの場合、「試練の嵐を突き抜けていく」とは、奇跡的に問題が解決することではありませんでした。

むしろ苦難そのものを、新たな人生の目的や使命へと変容させていかれたのです。

絶望が芸術へと変えられていく。

これこそまさに神がなす奇跡です。

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あなたの「苦難」を見つめ直し、その意味を神から与えていただく信仰生活を送ってまいりましょう。

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