今日のみ言葉【No.3714】(2025年 8月29日)「大金持ちの役人の話(7)」

彼はこの言葉を聞いて非常に悲しんだ。大金持であったからである。
(ルカ18:23)

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洋服のボタンの掛け違えは、誰でも一度はやったことがあることでしょう。

1番目のボタンを2番目の穴に入れていることに気づかず、次々にボタンをかけていく。

そのたびに、

「何かおかしい。なんか変だなあ」

と思いながら、最後のボタンに来たところでようやく間違いに気づく、というわけです。

大金持ちの役人もこれと同じような状態でしたが、最後まで彼は気づきませんでした。

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イエス様から

「持っているものをみな売り払って、貧しい人々に分けてやりなさい」
(ルカ18:22)

と言われた役人は、すぐに財産を処分したでしょうか?

そんなはずがありません。

読者の皆さんも、自分のこととして考えてみて下さい。

そうすれば、

「惜しい!」

という気持ちが湧いてくるはずです。

ところが、自分の所有物を失う悲しみの感情を遙かに越える反応を彼は示しています。

それは

「非常に悲しんだ」
(ルカ18:23)

というところです。

ただ単に「悲しんだ」ではなく、「非常に悲しんだ」のです。

これは、彼が目に見える財産に自分の存在の根拠を置いていたことを表します。

つまり、

「お金があるから生きていける。お金が無くなれば生きていけない」

と彼は思っていたわけです。

財産を無くすことは、彼にとって

「命に関わる重大問題」

だったのです。

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この役人は、神を第一としていたのではなく、富を第一としていたのです。

この点で、すでにモーセの十戒の第1番目の戒めを守っていません。

「あなたはわたしのほかに、なにものをも神としてはならない」
(出エジプト記20:3)

ですから、律法を守ることによって神の国に入ろうとしても、それは不可能でした。

そのような本当の自分の姿を知らず、律法は全部守っていると誤解していたのがこの役人でした。

それで、自分でも薄々そのようなことを感じて、

「どうもおかしい。自分こそ神の国に入れるはずが、その自信がない」

という自覚症状を覚えて、イエス様のところに来たのです。

富を第一ではなく、神を第一とする。

洋服のボタンの掛け違えを直す。

これが成されれば彼は確信を得られたはずです。

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神を第一とする。

このチェックポイントをクリアして、今日も先に進んでいきましょう。

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