今日のみ言葉【No.3705】(2025年 8月19日)「大金持ちの役人の話（4）」

いましめはあなたの知っているとおりである、『姦淫するな、殺すな、盗むな、偽証を立てるな、父と母とを敬え』」。
（ルカ18:20）

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映画や演劇の中で、「無言の間（ま）」が取られることがあります。

セリフが一切無く、役者は黙っているのです。

しかし、逆にそのことによって、言葉では表現しきれない深い悲しみや喜び、怒りといった感情を、沈黙を通じて観客に伝えます。

イエス様に問いかけられた金持ちの役人も、この「無言の間」を取ったのではないでしょうか。

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イエス様は、

「なぜわたしをよき者と言うのか。神ひとりのほかによい者はいない」
（ルカ18:19）

と、「なぜ？」という質問をなさいました。

当然、相手は「なぜなら」と返答するはずです。

もし役人がこう答えていたらどうでしょう。

「なぜなら、よき者とは神以外おらず、私はイエス様、あなたを神と信じております」

このように答えていたなら、イエス様は十字架上の罪人に告げられたように、彼の救いを認められたことでしょう。

「よく言っておくが、あなたはきょう、わたしと一緒にパラダイスにいるであろう」
（ルカ23:43）

ところが、聖書には彼の答えは記されていません。

そして続く20節には、再びイエス様の言葉が記されています。

「いましめはあなたの知っているとおりである、『姦淫するな、殺すな、盗むな、偽証を立てるな、父と母とを敬え』」
（ルカ18:20）

実は、この間には、彼の無言があったと考えられます。

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彼は答えに窮したのです。

イエス様から、「私を神だと思うのか？」と迫られ、

「いいえ、尊敬すべき先生だとは思いますが、あなたのことを神とは思っていません」

とはっきり答えていいものかどうか…。

そこで彼は沈黙したのです。

19節と20節の間には、そのような無言の間があったのだと考えられます。

それゆえに、イエス様の方から沈黙を破り、

「いましめはあなたの知っているとおりである、『姦淫するな、殺すな、盗むな、偽証を立てるな、父と母とを敬え』」
（ルカ18:20）

と語り、役人が答えやすい方向へ導かれたのです。

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あなたが苦しみの中を通らされていると感じるときでも、その時こそ神は愛をもってあなたを導いておられるときです。

暗闇の中でも、しっかりとあなたの手を握り、導いてくださるイエス様の存在を信じ、恐れながらもチャレンジの一歩を踏み出してまいりましょう。

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