今日のみ言葉【No.808】(2014年 4月21日)

あなたはこの事を知らないのか、昔から地の上に人の置かれてよりこのかた、
(ヨブ記20:4)

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人から悩みを打ち明けられた時、あなたはどう答えますか?

たとえば、

「夫の病気が治らなくて…、いっそ二人で死のうかとまで考えている…」

という深刻な場合です。

(1)「ダメよ、そんなことしちゃ!」

(2)「病院を変えてみたら?」

(3)「必ず良くなるから、がんばって。」

(4)「専門家に相談したほうがいいよ。」

(5)「そう、死ぬことを考えるくらい辛いんだ。」

あなたの答はどれに近いでしょう?

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(1)は評価的態度。良いとか悪いとかを言います。

(2)は操作的態度。なすべき行動を示します。

(3)は激励的態度。大丈夫だと励まします。

(4)は回避的態度。これ以上関わらないようにします。

(5)は共感的態度。相手を直さず理解しようとします。

どれか一つが模範解答で残りは全部誤り、ということではありません。

選んだ番号はあなたの得意技は何かを示しているだけです。

それはどこかで必ず役に立ちます。

ただ、悩みを抱えて苦しんでいる人への最初のアプローチとしては、(5)の共感的態度が適切です。

なぜなら、人が「どうしたらいいか?」と悩んでいる時、実はその問題に対する答を求めてはいないからです。

慰めも、解決のためのヒントも、金銭等の具体的援助も要りません。

まず求めているのは

「この私をわかってもらいたい」

ということなのです。

ここを外してしまったら、いかなる支援・援助も功を奏しません。

一番欲しい「理解されたい」という思いが満たされた後で、(1)〜(4)の言葉が生きてくるのです。

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ヨブ記第20章に登場する友人ゾパルはこれで2度目の発言ですが、彼は相変わらずヨブを直そうとしてわかろうとはしていません。

直すための強力な武器として、彼は

「あなたはこの事を知らないのか、昔から地の上に人の置かれてよりこのかた、」
(ヨブ記20:4)

と、一般的真理を続々とあげつらいます。

そして、悪人は必ず神の裁きを受け、不幸な結果に終わることを力説します。

つまり、

「ヨブよ、お前に不幸が起きているのはお前が悪人だからだ。」

とヨブを完全に悪人呼ばわりにしているに等しいのです。

しかしゾパルはそのことに全く気づかず、ヨブのためを思って、ヨブを直してあげようとして、結果的に彼を冷たく切り刻む結果となっていることを知りません。

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私たちがこの

「良いことをしようとして誤ったことをする」

悪循環に陥らないためには、

「謙遜の限りをつくし」
(使徒20:19)

がキーワードです。

お互いが罪人(つみびと)であることを覚え、まず自分がキリストの十字架で赦されるのが先だと知っていることです。

そうすると、

「自分もそうだったが、きっとこの人にもそうせざるを得なかった理由があるに違いない。」

という思いが湧いてきます。

やがて幾分かでも相手の気持ちがわかってきます。

言うのはそれからです。

とてもとても他人様の罪を指摘する立場ではないことを重々知りつつも、あえて言わせてもらわなければならない時、

「謙遜の限り」

をつくして相手に申し上げるのです。

生身の人間である私たちが、キリストの愛をもって語る、とは、このようなステップを踏み、でこぼこ道を歩くが如く、ようやく到達できることなのではないでしょうか。

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「できる限り謙虚で、かつ柔和であり、寛容を示し、愛をもって互に忍びあい、」
(エペソ4:2)

この御言葉を目標に今日一日、赦された罪人(つみびと)としての歩みを全うしてまいりましょう。

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