今日のみ言葉【No.3552】(2025年 1月23日)「モーセの誕生(1)」
しかし、もう隠しきれなくなったので、パピルスで編んだかごを取り、それにアスファルトと樹脂とを塗って、子をその中に入れ、これをナイル川の岸の葦の中においた。
(出エジプト記2:3)
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人はどうしようもなくなった時に、どのような行動を取るでしょうか?
身近な人に助けを求めたり、SNSに書き込んで良いアイディアを得ようとしたりします。
あるいは、「どうせ無理だ」と諦めて、お酒やゲームに逃避し、中には衝動的な行動に走る人もいるかもしれません。
一方で、問題の根本を深く考え、自己反省を重ねて解決を見出し、ポジティブに生きようとする人もいます。
それでも、本当にどうしようもない状況に陥ったとき、人は諦めたり、他者のせいにして心理的な負担を軽減しようとすることが多いのではないでしょうか。
では、モーセの母親はどうしたのでしょうか?
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パロの冷酷な命令によって、エジプト全土がイスラエルの民に敵対する状況が生まれました。
「そこでパロはそのすべての民に命じて言った、『ヘブルびとに男の子が生れたならば、みなナイル川に投げこめ。しかし女の子はみな生かしておけ』」
(出エジプト記1:22)
モーセの母親、ヨケベデ(出エジプト記6:20)は、このような圧迫された環境の中でモーセを産みました。
彼女は赤ん坊の美しさを見て、殺すことなど考えられず、3か月間隠して育てました。
「女はみごもって、男の子を産んだが、その麗しいのを見て、三月のあいだ隠していた」
(出エジプト記2:2)
しかし、赤子の泣き声は日に日に大きくなり、ついに彼女は隠し通せないことを悟りました。
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どうしようもなくなった時にモーセの母親が取った選択は、自分が考えられる限りの最善を行うことでした。
「しかし、もう隠しきれなくなったので、パピルスで編んだかごを取り、それにアスファルトと樹脂とを塗って、子をその中に入れ、これをナイル川の岸の葦の中においた」
(出エジプト記2:3)
誰かが拾って赤子を育ててくれれば、母親の自分が育てられなくても、この子の命は助かると考えたのです。
人の命を救うことは神の御心にかなったことです。
しかし、それとは反対の悪しき力に妨げられ、御心を行うことが自分の命をも脅かすことが人生にはままあるのです。
ヨケベデは悩み、苦しみ、葛藤し、眠れぬ夜を過ごしたことでしょう。
なすすべを見失い、「いっそこの子と共に死のうか…」という衝動的考えに襲われたかもしれません。
私たちも同じような状況に追い込まれる時があります。
その時は、幼な子の母ヨケベデの態度を見習うと良いのです。
彼女は、どうにもならない袋小路に追い込まれた状況で、しかし、神を信じ、神に信頼し、その時点で自分にできる最善と思える行動を取ったのです。
そして、後のことは神にゆだね、神の時を待っていました。
その時に、
「人にはできないが、神にはできる。神はなんでもできるからである」
(マルコ10:27)
というようなことが起きたのです。
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東日本大震災の直後、被災した仙台市の教会員のために、私たちの教会から救援物資を満載したワゴン車が出発しました。
食料、ペットボトルの水、ガスコンロ等が積まれた片隅に、生花が置かれていました。
「これは何のため?まさか食用?」
と尋ねる私に対して、
「一家に一輪、お届けしようと思っています」
というドライバーの返事。
「そんな花の1本、何の足しにもならないだろう」
と思っていた私をよそに、彼は笑顔で被災地に向かっていきました。
後日、仙台の皆さんからはこんな声をいただきました。
「届けていただいた物資もありがたかったが、あの一輪の花を見た瞬間、心がパァーッと明るくなりました。あの花でどれだけ心が支えられたかわかりません」
私たちが最善と思う選択を、神は生かして用いられ、人々に祝福を豊かに注がれるのです。
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あなたが思う最善を行う今日として参りましょう。
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