今日のみ言葉【No.3541】(2025年 1月 9日)「エジプト王の圧政(1)」

ここに、ヨセフのことを知らない新しい王が、エジプトに起った。
(出エジプト記1:8)

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時代は次々と変わっていきます。

大政奉還で江戸幕府が終わり、

「今後のことは国のお殿様の元に帰って相談し…」

とした藩は、明治維新のスピードの速さについていけず、すべて後手に回りました。

ビートルズの音楽に熱狂した時代、レコードは宝物でしたが、それがCDに替わり、さらに令和の若者はCDの存在すら知らず、サブスクで音楽を聴いています。

携帯電話の普及で街中の公衆電話は姿を消し、家の固定電話は解約され、「市外局番って何ですか?」という人もいます。

時代は変わるのです。

ヤコブの子らが移住したエジプトも、政権が変わり、状況は一変しました。

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「ここに、ヨセフのことを知らない新しい王が、エジプトに起った」
(出エジプト記1:8)

歴史的に見て、ヨセフの時代のパロはヒクソス王朝で、セム語系の人です。

しかし、エジプトにもともと住んでいたエジプト人はハム語系ですから、異民族の王だったのです。

ヤコブの一族は同じセム語系ですから、大いに用いられたわけです。

しかし、後になってハム語系が実権を握り、エジプトのパロとなりました。

こうなると、イスラエルの民は居心地が悪くなります。

現代的にたとえて言うなら、移民政策を積極的に推進していた大統領から、移民に反対する大統領に代わったようなものです。

当然、「不法移民は元の国に帰れ」と追い出しを始めます。

エジプトではカナンの地へ強制送還という処置は為されませんでしたが、イスラエルの民の存在は新しい王からは脅威と見えました。

「見よ、イスラエルびとなるこの民は、われわれにとって、あまりにも多く、また強すぎる」
(出エジプト記1:9)

そこで、彼らを奴隷として働かせることで、反逆の芽を摘もうとしました。

「さあ、われわれは、抜かりなく彼らを取り扱おう。彼らが多くなり、戦いの起るとき、敵に味方して、われわれと戦い、ついにこの国から逃げ去ることのないようにしよう」
(出エジプト記1:10)

神を知らない者は、力でもって押さえつけようとします。

この世では、しばしばそれがまかり通り、人間は苦しみの中を通らされるのです。

しかし、体制が変わるということは、また別の体制に変わるということでもあります。

私たちは、神の御心が通る時代になることを信じて、その矛盾の中を信仰を持って歩むのです。

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アメリカ近代百貨店の先駆者と言われるジョン・ワナメーカーは、熱心なクリスチャン実業家として知られています。

1917年、新一万円札の顔となった渋沢栄一が、ワナメーカーの従業員とその子弟を対象とした日曜学校を参観しました。

その際の挨拶で、彼は当時の日本人の通念として、

「私はクリスチャンではないが、孔子の教えである儒教の信者であります。道は違っていますが、根本においては同じであります」

と述べました。

それを聞いたワナメーカーの顔色はさっと変わりました。

日本からの大切なお客様ですが、これをそのまま通してしまったらキリスト教信仰の否定につながります。

そこで彼は涙ながらにこう語りました。

「渋沢さんのお考えは深く理解できますし、孔子の教えも尊いものであります。しかし、孔子とキリストとは違います。孔子は死んでしまいましたが、キリストは死んで葬られ、三日目によみがえって、今も生きて私たちとここにいらっしゃいます。」

渋沢栄一は気を悪くするどころか、ワナメーカーのキリストを慕う態度に深い感銘を受けたと後に語っています。

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変わりゆく時代の中で、変わらないキリストの愛と救いを信じ続ける今年として参りましょう。

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