今日のみ言葉【No.3138】(2023年 7月24日)「生活の処方箋(64)『量から質』」

イチロー選手(Keith Allison – Flickr: Seattle Mariners right fielder Ichiro Suzuki (51))

絶えず祈りなさい。
(第1テサロニケ5:17)

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「量より質」と言います。

この言葉から『質』は『量』の対極にあるように感じる方もおられるでしょう。

しかし、量をこなすことによって質が生まれるというのも一法です。

プロのゴルファーは、才能だけではなく、練習量も異なるようです。

尾崎将司選手は、プロになる以前に一日4千発を打ったと言われます。

中嶋常幸選手はプロになってからも

「私は一日に数えられないほど打っている」

と言い、練習量の多さは数いるプロの中でもトップクラスと言われます。

素人なら、200発の練習で

「ああ、疲れた」

と声が漏れてしまうのが常です。

先日も、映画が趣味という人が隣の人と会話しているのを小耳に挟みました。

「年間20本くらいでは趣味とは言えない。せめて、週1本、年間50本以上観る人でなければ」

と語っておられました。

何事も、数をこなし、反復し、続けることこそ、人生にプロとしての豊かさをもたらす秘訣のようです。

(※田中信生の『生活の処方箋』より)

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「量より質」ではなく、「量から質」は、祈りでも同じです。

「そもそも祈りとは何か?」

「祈ったところで何になるのだろう?」

という疑問は、祈ってみなければわからないからです。

祈ってみて初めてわかることがたくさんあります。

「神様…」と言うことに抵抗を覚え、自分以上の存在を認めたくないほど自分はプライドが高いのだと発見した人がいます。

祈りの中で何を求めたら良いかわからない人は、自分は明確なビジョンを描いておらず、ただ漠然としたイメージしか持っていなかったことを示されました。

祈り始めてわずか数秒で祈りに疲れを覚える人は、現実に向き合いたくない自分だからだと悟りました。

とにかく祈ってみるのです。

この「0 → 1」の段階、つまり、何もやったことのない所からまず一度やってみる段階では、質は関係ありません。

心が伴わず、見よう見まねで型だけなぞる、という始め方であっても、とにかく祈ってみるのです。

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次に「1 → 無限」の段階では、量をこなすうちに質が上がっていくという段階になります。

夏目漱石は少数の名作だけを書いた寡作家ではありません。

彼は多作家として知られ、数多くの作品の中から名作と言われるものが残ったのです。

クリスチャンが祈る祈りの中で「名作」として残る祈りは、神の御心と一致した祈りです。

自己中心から神中心へと祈りがだんだん移り変わり、野球選手に例えると、「祈りの打率」が上がっていくのです。

ど真ん中に来る球だけ狙ってスイングするバッターがいるとします。

10球に1球くらいはそんな甘い球が来て、バットに当たるかもしれませんが、それでは打率1割です。

これは自分の願いをかなえようとして祈る祈りのことです。

しかし、イチロー選手のように高打率の人は、どのコースに球が来てもバットが出て、当てることができます。

自分の願いだけを一心に求める人ではなく、神の御心を探り、そのために祈ろうとするからです。

こうなると祈りの打率はアップします。

イエス様が言われた

「わたしの名によって願うことは、なんでもかなえてあげよう。父が子によって栄光をお受けになるためである」
(ヨハネ14:13)

の約束が働くからです。

そのためには、たくさん祈ることです。

名作の祈りだけを狙おうとせず、自分でも駄作だなあと思う祈りでも構いません。

まず祈ること。

そして、絶えず祈ること。

この『量』を通して『質』が生まれるのです。

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「絶えず祈りなさい」
(第1テサロニケ5:17)

この御言葉を実行する今日として参りましょう。

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