今日のみ言葉【No.2996】(2023年 1月25日)「イサクの嫁選び(7)」
しもべは走り寄って、彼女に会って言った、「お願いです。あなたの水がめの水を少し飲ませてください」。
(創世記24:17)
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かつて駅地下の中華料理屋をひいきにしていた頃がありました。
カウンター席の目の前で中華鍋を操るご主人の手さばきは見事で、作り始めから「お待ちどおさま」と私の手元に来るまでの全行程が見えるので、隠し事が一切ありません。
味も絶品。言うこと無し。
アブラハムからイサクの嫁探しを託されたしもべエリエゼルも、リベカの行動の全行程を見ていました。
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エリエゼルは祈りの途中でその祈りにピッタリ合ったリベカが来るのを見て、早速この人が本当に祈りの答えかどうか確かめようとしました。
彼は、
「お願いです。あなたの水がめの水を少し飲ませてください」
(創世記24:17)
と彼女に言いに行ったのですが、これは少々芝居がかっています。
それは、
「しもべは走り寄って」
(創世記24:17)
というところからうかがえます。
世に「段取り八分、仕事二分」と言いますが、すでに彼は、
「らくだを町の外の、水の井戸のそばに伏させた。時は夕暮で、女たちが水をくみに出る時刻であった」
(創世記24:11)
とあるように、準備万端整えて待っていたのですから、何も走り寄るほどの緊急性は感じられません。
彼は一芝居打ったのです。
当時の習慣では、水を乞う人に飲ませてあげるのは普通のことでしたから、これはあくまでも出会いを作るためのきっかけです。
エリエゼルが注目するのは、その当たり前のことをした次に彼女がどうするかです。
義務を果たしたらそれでおしまいにするのか、それとも、言われたこと以上をしてあげようとするのか。
冷徹な面接官エリエゼルの目が光ります。
「その人は主が彼の旅を祝福されるか、どうかを知ろうと、黙って彼女を見つめていた」
(創世記24:21)
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エリエゼルの抜き打ちテストに、リベカはこう解答しました。
「あなたのらくだもみな飲み終るまで、わたしは水をくみましょう」
(創世記24:19)
中川健一師は、ディボーション誌「クレイ」の中でこう解説しておられます。
「らくだは、最大80リットルの水を飲むことができると言われている。ここでは、10頭のらくだが、平均50リットルの水を飲んだとしよう。すると、合計500リットルの水が必要になる。リベカが一時に運んだ水の量を25リットルだとすれば、水がめの重さも含めて約30キロとなる。この計算によれば、リベカは20回も井戸と水ぶねの間を往復したことになる」
しかも、彼女はこれをゆっくり行ったのではなく、「急いで」「走って行って」と書かれてあります。
「彼女は急いでかめの水を水ぶねにあけ、再び水をくみに井戸に走って行って、すべてのらくだのために水をくんだ」
(創世記24:20)
リベカは相当の体力と労力をかけて水くみをしてくれたことがわかります。
これは言われたからやったのではなく、自発的に、自分の意志で行ったからこそ価値があります。
さあ、面接官エリエゼルがこれを見て出す答えはどうなのでしょう?
以下、次回に続きます。
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私たちをじっと見ておられる神様の愛の目を意識し、今日も希望を持って生きて参りましょう。
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