今日のみ言葉【No.1780】(2018年 6月16日)「 神の祝福を受けるための訓練『愛の視点』(4)」
律法の全体は、「自分を愛するように、あなたの隣り人を愛せよ」というこの一句に尽きるからである。
(ガラテヤ5:14)
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愛の視点でものを見る最後は、全てが愛に見える究極の地点をお知らせします。
それは今日の聖句にあるように
「自分を愛するように、あなたの隣り人を愛せよ」
(ガラテヤ5:14)
とすることです。
パウロは、律法の全体がこの一句に尽きる、と述べています。
このことを行いさえすれば、神の御心全体を行ったと言っても良いというのです。
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この聖句のポイントは前半の「自分を愛するように」というところです。
後半の隣り人を愛するというイメージは、おそらく誰にでも描きやすいものだと思います。
人に親切をする、やさしい言葉をかける、ごちそうする、等々。
しかし聖書は「自分を愛するように」という基準を設け、この目盛りに合わせて隣人愛をコントロールするように命じています。
なぜなら、他者への愛が実はお節介となっていることに気づかず、時に制御不能な領域にまで達して、
「あなたのためなのよ」
「お前のことを思って言ってやっているのだ」
という本来の「愛」とは似ても似つかぬ「支配」へと変形する可能性が十二分にあるからです。
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ということは、自分を愛さない人、つまり、自分の長所も短所もありのままを受け入れていない人は、他者を真の意味で愛することができないということです。
カウンセリングの世界ではこれを
「自己受容は他者受容に比例し、他者受容は自己受容に比例する」
というフレーズで表現しています。
自分を愛し、自分を受け入れた分だけ人を愛することができます。
そこで神はあなたという器を広げてもっと祝福を盛ろうとして、あなたの前に居心地の悪くなる人を置くのです。
その人は決していなくなりはしません。
嫌いだったAさんが去ると、イヤな感じのBさんが現れ、次に小言を言うCさんが…、という具合にです。
なぜなら、あなた自身が自分というものを受け入れていないからです。
自分の全てを受け入れた時に、イヤな人はいなくなります。
そして世界には愛しか見えなくなるのです。
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北海道の「浦河べてるの家」でソーシャルワーカーとして活躍しておられる向谷地生良(むかいやち・いくよし)氏は、その著『精神障害と教会』(いのちのことば社フォレストブック)の中でこう述べておられます。
「大切な人とは、私たちがもっとも受け入れにくいかたちで出会いが用意される」(P15)
どういうことかというと、教会でも一般社会でも、心に病を持つ人々(統合失調症、うつ病、神経症等)に対して、初めは同情できても、その後、戸惑いどころか拒否感を持つからです。
たとえば、温厚な人だと思っていたら些細なことで怒り出したり、妄想が止まらなくなったり、突然シャットダウンしたかのように鬱になって動けなくなったり…。
教会に来るクリスチャンは普通弱い人をいたわりますが、向谷地氏はこう言います。
「精神障害だけは逆で、人と人とのつながりが壊れ、孤立をよぎなくされます」(P22)
ソーシャルワーカーとしての彼も同じ「つきあいにくさ」を感じたと言います。
しかしその後、このようなことに気づかされたのです。
「よく考えると、その『つきあいにくさ』の半分以上は、『(理想とは正反対である)自分とのつきあいにくさ』ではないかと思うのです」(P22)
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コリント人への第1の手紙第13章は「愛の章」と言われる有名な箇所ですが、
「愛は寛容であり、愛は情深い。また、ねたむことをしない。愛は高ぶらない、誇らない、不作法をしない、自分の利益を求めない、いらだたない、恨みをいだかない。不義を喜ばないで真理を喜ぶ。そして、すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを耐える」
(第1コリント13:4-7)
このように生きていない自分を責めていると、向谷地氏の言うような「つきあいにくさ」を感じます。
聖書のとおりに生きられない自分、神の御心を果たそうと思っても果たせない自分をいたわり、
「それでいいんだよ」
と受け入れることが、すなわち
「自分を愛する」
こととなります。
ここに希望があるのです。
そのために、神は今日もあなたにチャレンジとなる人を送ります。
しかし今日からのアプローチの方法は違います。
今までは、その人を愛そう、受け入れようとしてきました。
しかし今日からは、その相手を愛せない自分を受け入れ、理想は語れるけれど行動は正反対で口ばっかりの自分のありのままを
「そのままでいい」
としっかりと受け止め、愛していくのです。
この世界こそ愛が満ちる世界となるのです。
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今日を、自分を愛することを始めた記念日として参りましょう。
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