今日のみ言葉【No.1003】(2015年 3月13日)
愚かな者の耳に語ってはならない、彼はあなたの言葉が示す知恵をいやしめるからだ。
(箴言23:9)
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歌舞伎役者の坂東玉三郎さんが、テレビの対談番組で後進を育てる立場からこんなことを話しておられました。
玉三郎さんが若手だった頃、すれ違いざまに大先輩が
「おまえその襟の合わせ方じゃダメだよ」
と言って、次に直ってなかったら、もう言ってもらえない厳しい時代だったそうです。
ですから彼自身、現在の若手役者に対して、
「そっと何度か言っている内に理解しない人には、言わないです。」
という立場を保持しておられます。
風のようにそっとささやくその言葉の中で理解できなければ、歌舞伎の世界の繊細で微妙なことは理解できないのです。
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今日の箴言の聖句は、
「愚かな者の耳に語ってはならない」
と説いています。
いえいえ、むしろ、愚かな人にこそ何度も語って、知恵を持ってもらわなければならないのではないでしょうか?
しかし、箴言で言う「愚か者」つまり、神を恐れず、自分の欲得で動く人に対しては、語るな、と神は私たちに知恵を授けます。
それは、
「彼はあなたの言葉が示す知恵をいやしめるからだ」
とあるように、逆に反発され、攻撃され、せっかくの知恵が捨てられてしまうからです。
イエス様も人々に語られた後、
「聞く耳のある者は聞くがよい」
(マルコ4:9)
と言って、話を閉じられました。
後は聞いた人次第。
当人が神に対して持っている志と、人生に向かう態度、そして理解力にまかせ、強制的に教え込むということはなさいませんでした。
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現在、イエス・キリストを救い主と信じた者には、聖霊が内に住まわれています。
この聖霊なる神が私たちに「ささやく」のです。
ささやきですから、耳を澄ましていないと聞き逃してしまいます。
「安いよ!」
「お得です!」
「期間限定。今だけのチャンス!」
と外から聞こえ、目先の損得に心が奪われていると、内なる聖霊のささやきを聞く耳なぞどこかに吹っ飛んでしまうのが私たちです。
聖霊は一時的に語るのをおやめになるでしょう。
「愚かな者の耳に語ってはならない」
とあるからです。
しかしその一方、聖霊は父なる神に祈り続けて下さいます。
「御霊みずから、言葉にあらわせない切なるうめきをもって、わたしたちのためにとりなして下さる」
(ローマ8:26)
とあるからです。
私たちが今一度神の声を聞くようにと、聖霊は執り成しの祈りを続けてくださっているのです。
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「静まって、わたしこそ神であることを知れ」
(詩篇46:10)
今日も静まる時を持ちましょう。
そして、内にいらっしゃる聖霊なる神のささやきに耳を澄ます時を持って参りましょう。
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