今日のみ言葉【No.890】(2014年 9月15日)

あなたの愛される者が助けを得るために、右の手をもって勝利を与え、われらに答えてください。
(詩篇60:6)

——————

「九回裏別に奇蹟もなく負ける」

戦後川柳の大家、川上三太郎氏の作だそうです。

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」

これはプロ野球の名捕手であり名監督の野村克也氏がよく口にした、松浦静山の剣術書『剣談』の言葉です。

負けるには負けるなりの道理があり、ミスを犯したので理にかなった結果を得るのです。

そこに目を止め、敗因を修正していくことが次回勝利を得る秘訣だというわけです。

-*-*-*-*-*-*-

詩篇第60篇は、敗戦の苦痛の中で詠まれた詩篇です。

イスラエルの歴史を見ると、神に頼らず人に頼って王国が滅びたことが見られます。

北イスラエル王国も南ユダ王国も、エジプトに援軍を求め、それぞれアッスリヤ、バビロンによって滅ぼされてしまいます。

補囚となったイスラエルの民は、この敗戦と滅亡という事実を、神が遣わした預言者たちの言葉をことごとく無視した自分たちへの神の怒りと受け止めました。

そして彼らは人に救いを求めて得た無残な結果から学び、神に救いを求めたのです。

何もかも失い、人生投げやりになるどん底の時こそ、この祈りを祈れる最高のチャンスです。

「あなたの愛される者が助けを得るために、右の手をもって勝利を与え、われらに答えてください。」
(詩篇60:6)

-*-*-*-*-*-*-

アメリカ大リーグで活躍するダルビッシュ投手と同僚だったジョシュ・ハミルトン選手は、伝道熱心なクリスチャンとして有名です。

彼は有望な選手として大きな期待を受けましたが、それが逆にプレッシャーとなり、交通事故の怪我がきっかけで薬物に手を出し、それに溺れる生活となりました。

一時は球界追放の処分を受けましたが、その時、クリスチャンの祖母と妻の助けにより、彼は立ち直ります。

自分を愛してくれる人たちをどれほど傷つけているか、という事にハミルトン選手は気づいたのです。

そしてドラッグを自分でやめることができないことを認め、彼は全てを神に明け渡し、祈りました。

それまでの彼の祈りは、

「神様、もう二度と薬物には手を出しませんから助けて下さい。」

という交換条件を出す祈りで、これが自分勝手な祈りだとは気づいていませんでした。

しかし今回は違っていました。

「神様、私は自分の弱さを認めます」

と祈ったのです。

祈り終わった後、部屋に置いてあった聖書をめくると、

「そういうわけだから、神に従いなさい。そして、悪魔に立ちむかいなさい。そうすれば、彼はあなたがたから逃げ去るであろう。」
(ヤコブ4:7)

の御言葉が目に飛び込んできたそうです。

その後、見事に復活を果たした彼は、2010年のア・リーグMVPに輝いたばかりでなく、野球を通してキリストを多くの人に伝える活躍をしています。

-*-*-*-*-*-*-

敗北の時こそ神の勝利へ向かうターニングポイントです。

神に愛されていることを再確認し、しっかりとその右の手にすがってまいりましょう。

-*-*-*-*-*-*-

●配信停止は下記に空メールを送信して下さい。
del@mikotoba.org

●お申し込みも同様です。
reg@mikotoba.org

御言葉,詩篇

Posted by wp2016_toko