今日のみ言葉【No.1626】(2017年10月16日)「 追い込まれる時」
主はかつてこれらの国民について、イスラエルの人々に言われた、「あなたがたは彼らと交わってはならない。彼らもまたあなたがたと交わってはならない。彼らは必ずあなたがたの心を転じて彼らの神々に従わせるからである」。しかしソロモンは彼らを愛して離れなかった。
(列王紀上11:2)
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聖書研究会で前回の復習をした時のことです。
30代の主婦のS子さんにこう質問しました。
「S子さん、ダビデ王が部下の妻バテシバとの間でしてしまった罪は何の罪だったでしょう?」
模範解答は「姦淫の罪です」というものです。
しかしS子さんからなかなかその答えが出てきません。
う〜ん、と唸った後、彼女の口から納得した言葉が出てきました。
「はい、先生、それは不倫!」
今度は私がう〜んと唸りました。
「そうか、もはや『姦淫』は死語で今は『不倫』を使うんだ…」
言葉はどうあれ、神の御心に反する罪の道をたどれば、そこには崩壊と滅亡が待っています。
旧約聖書に記されたイスラエルはその方向に流れ落ちて行きました。。
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アブラハムに始まり、大指導者モーセに率いられたイスラエルはエジプトを脱出し、ヨシュアのもとで約束の地カナンに入ります。
その後、数々の戦いを経てダビデ王の時代に王国は最高の時を迎え、後にイエス様から
「栄華をきわめた時のソロモン」
(マタイ6:29)
と評されたほどの華美な時代がソロモン王によって作り出されました。
ところが、神に忠実なダビデでしたが、彼は誘惑には弱かったのです。
ダビデとバテシバの間の姦淫の出来事はあまりにも有名です。
そして父の罪は子の罪となり、ソロモンに至っては明確に神の命令に違反し、ついに神の考えとは違った価値観が王の心に入るようになりました。
表面的には経済の大繁栄。
しかし内面的には霊的堕落が芽を吹き、イスラエルを蝕んでいったのです。
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旧約聖書の結末が悲劇的なのは、全てが救い主へと向かうサインだからです。
嫌というほど人間の罪深さ、誘惑への弱さが描き出されます。
それらは皆救い主へと向かうための階段の一段々々なのです。
無制限の自由を求めていたのに、逆にイスラエルはバビロン捕囚という束縛の中に陥ってしまいます。
そこから「地上にいる人間はキリストでなければ救われない」という究極の一点へと集約されていくのです。
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T兄は自分の生活がいつの間にか日常生活に埋没し、神を第一とする理想から外れていることに気付かされました。
そこで彼は
「神様、今までの反省と将来を考えるまとまった時間が欲しいです」
と祈りました。
すると数日後、ひどい腹痛に襲われ、胆石で2ヶ月の入院となりました。
彼は
「神様、願いを叶えて下さり有り難うございます。しかしこれはまた荒っぽいお取り扱いですね」
と祈りました。
すると今度は、キリスト教の話を聞いてみたいという医師、看護師、患者さんらが彼のベッドに押し寄せました。
しかしT兄いわく
「相手の要求とはかけ離れた応答を繰り返したようで、せっかく関心を持たれたのに期待に応えられず、申し訳なかったことをした」
相手の気持を察し、関係を温めてから話すべきだったと彼は自分の荒っぽさに気付かされました。
自分の至らなさがグイグイ示されると憂鬱な気分が深まるものです。
彼は神に助けを求めました。
すると
「だから、わたしたちひとりびとりは、神に対して自分の言いひらきをすべきである」
(ローマ14:12)
の御言葉が示され、自分の行動の記録をつけて、それを神様に報告するという形の祈りをするようにしました。
やってみると、彼はいかに自分自身を知らなかったことに気づきました。
自分を客観的に見ることができるようになったのです。
徐々に彼は自分との折り合いを付けられるようになりました。
すると、周囲の人々とのコミュニケーションも改善されてきました。
それでも、時折、過去の過ちを後悔する気持ちが湧いてきたり、将来への不安で心が黒雲に覆われる時があります。
しかしその時は、
「だから、あすのことを思いわずらうな。あすのことは、あす自身が思いわずらうであろう。一日の苦労は、その日一日だけで十分である」
(マタイ6:34)
の御言葉が彼を支え、今日一日に全力を集中する気持ちにしてもらえるのです。
神様はT兄を追い込み、新たな光を与え、また追い込み、そこを祝福の光で照らすという関わりで彼を導いておられるのです。
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うまく行かない時は、神が私たちを救い主へと追い込んでおられる時です。
安心して波をかぶり、やがて神の大波に乗って堂々と前へ進む時がやってくることを信じ、今日の修練に励んで参りましょう。
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