今日のみ言葉【No.2358】(2020年 9月15日)「ユダの裏切り(4)」

過越の食事(Passover Seder plate)

弟子たちは非常に心配して、つぎつぎに「主よ、まさか、わたしではないでしょう」と言い出した。イエスは答えて言われた、「わたしと一緒に同じ鉢に手を入れている者が、わたしを裏切ろうとしている。
(マタイ26:22-23)

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私の父の会社が倒産寸前になり、人様にご迷惑をかけるくらいなら自主廃業すると決めた時のことです。

私は死にゆく会社の内側から、取引先や従業員の方々の人間模様を見ました。

人の本音とはまさにこのことだな、と思わされることの連続でした。

そこでブレずにシャンとして立って居続けるのには、相当の胆力を必要とします。

私にはそのような体験があるので、そこを通してイエス様を見る時、この御方は何とすごい人かと思わざるを得ません。

裏切り者を前にして、憎みもせず、愛に徹して接するイエス様の堅い決心を見て参りましょう。

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この中に裏切り者がいると知らされた弟子たちは、次々と

「主よ、まさか、わたしではないでしょう」
(マタイ26:22)

と言い出しました。

これは、質問を受けた相手側から

「いや、あなたではない」

という否定を期待している疑問文です。

それに対して、

「わたしと一緒に同じ鉢に手を入れている者が、わたしを裏切ろうとしている」
(マタイ26:23)

とイエス様は答えられました。

イエス様はまだぼかしています。

それはユダの自発的な悔い改めを辛抱強く待っておられる姿です。

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ちなみにギリシャ語原典では、ここで鉢に浸しているのはパンだとは明確には書かれていません。

過越の食事では、ヒソプを思い起こすための緑色野菜(パセリかレタス)が用意されます。

鉢の中には塩水が入っていて、その中に浸して食べるのです。

塩水は海水を連想させるので、これは出エジプト時に紅海を渡った先祖たちの苦難と神のみわざを思い起こすためです。

イエス様を含めて13人の過越の食事では、複数の鉢が用意され、そのひとつを何人かで使っていたと考えられます。

イエス様とユダは近い位置にあり、同じ鉢に野菜を浸し、食べていたのでしょう。

徐々に対象者が絞られていく緊張を感じます。

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さて、いよいよユダがイエス様に尋ねる番がきました。

「イエスを裏切ったユダが答えて言った、『先生、まさか、わたしではないでしょう』」
(マタイ26:25)

それに対してイエス様は彼にこう言われました。

「いや、あなただ」
(マタイ26:25)

これで犯人確定ではないでしょうか?

映画なら、一同が息を呑んでユダを見つめ、ユダの驚愕の表情がクローズアップされるシーンです。

ところが、過越の食事は事もなく進んで行き、聖書には何の波乱も記されていません。

これは一体どういうことなのでしょう?

ユダとイエス様との会話の意味は何だったのでしょう?

以下、次回に続きます。

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イエス様は、やさしく、しかし確実に私たちの本音の実体に迫って来られます。

それを愛だと認め、降参してイエス様に心開く時、その愛に包まれ、人は平安を経験します。

その決心に近づく今日でありますように…。

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