今日のみ言葉【No.1019】(2015年 4月 9日)

人の知恵は顔に光を添え、固い顔も和らげる。
(伝道の書8:2 新共同訳)

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病院の待合室で不安そうな顔をしている人がいます。

診察室に呼ばれました。

しばらくしてから出てきたその人の顔は、ガラッと変わって温和な表情です。

きっと

「なんでもありませんよ」

「原因は○○ですが、この治療法で完治します」

とお医者さんから言われたのでしょう。

痛み苦しみの原因がわからなければ、人の顔は曇ります。

しかし、それが何であるかの知識が与えられ、治るための知恵が与えられれば、人の顔は輝き、固かった表情も和みます。

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伝道の書の記者は、その点で知恵を持つことを勧めます。

第8章の前半は、その知恵があれば、専制的・支配的王の前でも生きていくことができると述べています。

現代で言えば、パワハラ・モラハラ上司の下でも勤めていくことができる、ということでしょうか。

しかし後半では一転して、人の知恵の限界があることが書かれています。

この世にはどうしても理解できない理不尽な出来事、不条理な仕打ちがあるというのです。

「義人であって、悪人に臨むべき事が、その身に臨む者がある。また、悪人であって、義人に臨むべき事が、その身に臨む者がある。」
(伝道の書8:14)

テレビのドラマのように勧善懲悪とは行かない現実が、時代を問わず、そこかしこに見受けられるのです。

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これに対して2つの態度があります。

まず、

「人にとって、食い、飲み、楽しむよりほかに良い事はない」
(伝道の書8:15)

と達観し、一生懸命働いた後の飲食の楽しみに目を向け、現実の矛盾には目を止めない生き方です。

もう1つは、

「わたしは神のもろもろのわざを見たが、人は日の下に行われるわざを窮めることはできない。」
(伝道の書8:17)

と、人間的には降参し、矛盾に満ちたこの世を神にゆだねる生き方です。

ただ神のみがご存知で、大きなご計画の中で全てを進めておられるのですが、それが人間にはわからないのだ、と知り、わからないままで神様にお任せするということです。

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最近、NASAの人工衛星CALIPSOの調査で地球の秘密がひとつわかりました。

「アマゾンの大密林はなぜ存在し続けているのか」

がそれです。

あれだけの大量の雨が降れば、土中の養分は水と共に流れ去るはずなので、あのようなジャングルが存在し続けるはずはない、という長年の疑問が科学者たちにはあったのです。

どこから大量の森林を維持できるほどの養分が補給されているのだろうか?

答えは、なんと大西洋をはさんだアフリカ大陸のサハラ砂漠からでした。

不毛の地サハラ砂漠では猛烈な砂嵐が起こります。

舞い上がった大量の砂埃(すなぼこり)にはリンなどの養分が含まれています。

これが上空の風に乗り、4800kmの彼方のアマゾンに降り注ぐことがわかったのです。

人を悩ますだけの害悪としか見えない砂嵐。

そこには神様しか知り得ない、生き物を活かす知恵があったのです。

(NASAは衛星から集積したデータを3D化してYoutubeで公開しています)

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今日も神にゆだねる一日を送って参りましょう。

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