今日のみ言葉【No.2930】(2022年10月22日)「アビメレク事件(3)」
いま彼の妻を返しなさい。彼は預言者ですから、あなたのために祈って、命を保たせるでしょう。もし返さないなら、あなたも身内の者もみな必ず死ぬと知らなければなりません」。
(創世記20:7)
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良きリーダーは、そうなる前に良きフォロワーであった、と言われます。
自分より上の存在があることを認め、自分の位置を知って動ける人は、今度は、自分の下になる人達に適切な指示を出せるというわけです。
アビメレクは王として国の中では最高の地位にいましたが、神の下に自分を置き、すぐに行動に移しました。
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アビメレクは経済力においても人間性においても、格が上です。
彼はアブラハムの非を的確に指摘し、以下のようにピシリピシリと決めつけています。
「あなたはしてはならぬことをわたしにしたのです」(9節)
「あなたはなんと思って、この事をしたのですか」(10節)
こう言えるのは、彼が神の言葉を本当のこととして受け入れ、神の言葉に従っているからです。
これに対してアブラハムの言い分は、家系を見るとサラは異母妹なので、妹であると言ったのは嘘ではないというものです。
この当時、結婚している女性に子がないというのは大変な恥と考えられていたので、サラを妻だと紹介しなかった背景には、アブラハムのサラに対する思いやりがあったのかもしれません。
また、サラもあえてそのことに反対せず、人前で妹として振る舞った方が生活するには好都合だったのでしょう。
アブラハムにとっても妻を略奪される危険がなく、もしサラが求婚されても、兄として交渉して断ることができる、あるいは、時間稼ぎをして逃げられると踏んでいたと考えられます。
しかし、妻としての存在を明らかにしなかったという点で明らかに劣勢であり、ここはアビメレクの方の圧勝という状況です。
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アブラハムはまだ神を100%信頼できずにいたのです。
それで、彼は嘘とも本当とも取れる曖昧な言葉で、その場その場を乗り切ろうとし、とうとうボロが出たというわけです。
しかし、神は人間の不完全さによるトラブルをもお用いになり、人をさらに霊的成長に導き、信仰を育てられる御方です。
ここで思いもよらない命令を神は下されます。
それは、
「彼は預言者ですから、あなたのために祈って、命を保たせるでしょう」
(創世記20:7)
というところです。
これは驚くべきことです。
現代なら、被害者側のアビメレクが加害者側のアブラハムに損害賠償を請求するでしょう。
ところが、被害者が加害者にお願いして祈ってもらって、呪いが解かれ、祝福を取り戻すというのです。
しかも、加害者側のアブラハムは被害者側のアビメレクから牛・羊・男女の奴隷・銀千シケル等の祝福を受け取り、彼から逆に償いを受けます。
一体これはどういうことでしょうか?
それは、アブラハム契約の祝福と呪いの条項が働いているからです。
以下、次回に続きます。
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神を信頼して生きる方向に向かって、私たちは霊的成長を遂げます。
今日もその神の御手を受け入れ、信仰を育てていただきましょう。
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