今日のみ言葉【No.1532】(2017年 5月18日) 083 「イエスを否認したペテロ」(1)
イエスは答えられた、「わたしのために命を捨てると言うのか。よくよくあなたに言っておく。鶏が鳴く前に、あなたはわたしを三度知らないと言うであろう」。
(ヨハネ13:38)
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ノストラダムスの大予言という本では1999年7月に世界は滅びることになっていました。
その当時騒いでいたのは世界中で日本人だけだったそうです。
2012年12月21日にマヤ文明の予言では世界が終末を迎えるはずでした。
終末でなく大勢のお客様を迎えた現地の宿屋さんはホクホク顔だったそうです。
地震と終末の予言は当たりません。
しかし、イエス・キリストが語る言葉はことごとくその通りになりました。
弟子のペテロは自分に対するとんでもない未来を預言されました。
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ヨハネによる福音書第13章36節〜38節で描かれている記事は、イエス様が捕らえられる数時間前の出来事です。
イエス様はご自分とペテロの行く末について語られました。
「わたしのために命を捨てると言うのか。よくよくあなたに言っておく。鶏が鳴く前に、あなたはわたしを三度知らないと言うであろう」
(ヨハネ13:38)
ペテロはこの時どのように感じたことでしょうか。
「あなたのために命を捨てます!」とまで言った熱い思いに水を差された感じだったでしょうか?
あるいは、自分が思っていることとまるで正反対の言葉に虚を突かれ、何を言われているのかわからずにポカンとしていたでしょうか?
ペテロは危ない状態にいたのです。
・自分こそ神のためにきちんとやっている
・自分こそイエス様を一番愛している
・自分こそ正しい
ツルツルのアイスバーンの上を猛スピードで直進している車のようなものです。
今この瞬間は問題なく真っ直ぐ走っていますが、ちょっとでもハンドルを切ったりブレーキをかけたりすれば、車はコントロールを失い、どこにどう向かっていくかわかりません。
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ペテロに対してだけでなく、私たち全ての未来を知っておられるイエス・キリストという方がおられます。
この方を信頼し、この方と共に生きていけば、嫌なことは全部避けて通ることが出来る…、というわけではありません。
ペテロはイエス様を否認する未来を示されました。
まさかそんなことが…。
そしてその通りのことが起き、彼の鼻っ柱は折られ、痛切な挫折体験をします。
痛みを通ることは神の御心だったのです。
聖書はそれを
「シモン、シモン、見よ、サタンはあなたがたを麦のようにふるいにかけることを願って許された」
(ルカ22:31)
とあるように、ペテロの中の古い部分や不純物を除去するための「ふるい」にかけられたのだと表現しています。
サタンは私たちに襲いかかってきます。
そして私たちはそれを避けることができません。
なぜなら、神がそれを許可されたからです。
ただし、悪魔の攻撃は神によって制限されています。
神様の御心が全うされるために、結果的にサタンは神の道具として用いられるのです。
試練や困難を与えるのは神ご本人です。
そこを通すことによって、私たちを御心にかなう者へと更に成長させようとなさるのです。
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私のささやかな例を挙げたいと思います。
父の死後、実家の業務を引き継ぐことになりました。
私は
「神と富とに兼ね仕えることはできない」
(マタイ6:24)
という御言葉を自分勝手に拡大解釈し、ずっと会計業務を避けてきましたが、今度はそうも行きません。税金の確定申告の書類作りをしなければならなくなりました。
何というタイミングか、法律が変わり、「あなたのところは青色申告でしなければなりません」と税務署から指導が入りました。
担当者から説明を受ける時、私は少しでも印象を良くして納税業務を軽くできればという下心があったので、カウンセリングの技法をてんこ盛りにしてお話を聞かせていただきました。
ニコニコ笑顔で、ウンウンとうなづき、「そうですか〜」と相槌を打ち、という表面的な受け答えに終始していると、スムーズに話が進みました。やったー!成功です。
そして最後に担当の方はこう言われました。
「よくお分かりのようですね。では来年から複式簿記の帳簿で提出できますね。よろしくお願いします」
いえいえ、申し訳ありません。話を合わせていただけで、内容は全く理解できていません。
私の顔色は青色申告書同様に真っ青になっていたことでしょう。
それからはあらゆる方々に助けを求め、教えていただき、なんとか申告を終えることができました。
「なんで牧師が青色申告ですか?」
と神様に尋ねても、何の答も返って来ません。
しかしこのことを通して、このためにこういうことがあるのか、と世の中の仕組みに慣れてきました。
そして一番の収穫は、何と多くの方々が税金で苦労をし工夫をしているのか、ということが身をもって理解できたことです。
お金に関しては全くの門外漢であった私でしたが、今やその話題で一挙に相手との距離が縮まることを感じます。
共感できるようになったのです。
そして人との関係を結べるようになったので、神は私を通してその人が福音に触れるチャンスをお作りになりました。
「これが神様の御心だったのか!」
数年後にして初めてわかる神様のご計画です。
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試練や困難がやって来る時は、神様のご計画が果たされる時だと分かっていても、逃げたいものです。
しかしその中を通り抜けた時に、大きな祝福が待っているのだと信じ、今日の困難を解決する力を得て参りましょう。
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