今日のみ言葉【No.1346】(2016年 8月 4日) 021 「悪霊につかれたゲラサ人」(3)

「家へ帰って、神があなたにどんなに大きなことをしてくださったか、語り聞かせなさい」
(ルカ8:39)

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もしも

「1日だけの効力ですが、あなたの身体を30年前の状態に戻す薬があります」

と言われたら、あなたはどうしますか?

今47歳のあなたならセブンティーンのあの時に戻ります。

今70歳なら40歳のまだまだ軽々と動いていたあの時の身体と若さがよみがえります。

あれもできる、これもしたい、とワクワクしてきます。

しかしタダというわけにはいきません。値段が気になるところです。

すると、この薬のセールスマンは

「いくら払いますか?」

と、自分で値段を決めろと言ってきます。

さあ、もしあなたが買うとしたら、どのくらいの犠牲を払って買い求めるでしょうか?

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たった1日だけの効き目なのですが、おそらく、相当の金額を積んででも手に入れたいと思うでしょう。

中には、全財産を払っても良い、と考える人もおられるかもしれません。

さて、ここからが重要なポイントです。

30年前の日々がそれほど価値ある素晴らしいものだとすれば、もしも10年後の私が今日のこの日を見たら、どうでしょうか?

そうです。あなたが今ハッとお気づきになった通りです。

未来の私は

「10年前の体に戻れたら、いくら払っても良い」

と言うことでしょう。

つまり、今日という日はそれほど素晴らしい価値ある日だということです。

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イエス・キリストと出会う前の人生も、同じく価値があり、意味のある日々なのです。

このゲラサ人のそれまでの人生は、

「悪霊につかれて長いあいだ着物も着ず、家に居つかないで墓場にばかりいた」
(ルカ8:27)

「悪霊が何度も彼をひき捕えたので、彼は鎖と足かせとでつながれて看視されていたが、それを断ち切っては悪霊によって荒野へ追いやられていた」
(ルカ8:29)

というひどいものでした。

周囲の人々に迷惑をかけ、家族は心配をしてもどうしようもなかったに違いありません。

彼はイエス・キリストとは何の関係も持っていませんでしたが、イエス様の方は違います。

この悪霊につかれた男だけのために、夕方暗くなってから嵐のガリラヤ湖を渡り、この男から悪霊を追い出して解放するためにやって来られたのです。

このゲラサ人は正気に返ってから、イエス様という存在を意識しました。

その時点で「イエス様と出会った」と彼は思ったことでしょう。

しかし実際は、その遥か以前から、父なる神様は彼に対するご計画を持ち、現実のイエス・キリストとの出会いを用意しておられたのです。

私たちがイエス・キリストと出会う前から、イエス様は私たちと出会っていて下さっています。

それを私たちは意識していないだけです。

このゲラサ人の以前の生活のように、どんなにひどく、神から離れた生活をしていたとしても、その日々はやがて神の御前で用いられる価値ある時間として既に存在しているのです。

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彼は今までの人生を捨てて、新しい人生を生きたいと、

「お供をしたいと、しきりに願った」
(ルカ8:38)

とあります。

しかし、イエス様が彼に語られた最後の言葉はこうです。

「家へ帰って、神があなたにどんなに大きなことをしてくださったか、語り聞かせなさい」
(ルカ8:39)

これからの人生だけに意味があるのではなく、今までの人生にも意味があり、そこに神がなされた大きなわざを、まず家族に語りなさい、とイエス様はおっしゃったのです。

消してしまいたいと思う過去。

しかしそのまっただ中に、イエス様は立っておられ、既に私たちと出会っておられたのです。

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今日の一日がどんなに無意味に見えたとしても、神はそこに意味を与えていて下さっています。

価値ある一日として目を見開いて今日を見つめ、出会っていて下さるイエス様と共に歩いて参りましょう。

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