今日のみ言葉【No.1012】(2015年 3月25日)
伝道者は言う、空の空、空の空、いっさいは空である。
(伝道の書1:2)
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五七五の俳句の最後に
「それにつけても 金の欲しさよ」
と付けると、どんな名句も情けなくなるというお笑いのネタがあります。
「春の海終日のたりのたりかな」(与謝蕪村)
春ののどかな情景を詠んだ趣のある俳句が、最後に例のフレーズを加えると、お金のない侘びしさが一層引き立って感じられるから不思議です。
いつものレールから、ふとしたこと外れると、途端に当たり一面に寂しさが蔓延していた現実を感じるものです。
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「伝道の書」は、新共同訳聖書では「コヘレトの言葉」という書名になっています。
「コヘレト」には「伝道者」という意味があるので、口語訳聖書では「伝道の書」、新改訳聖書では「伝道者の書」という名前になっています。
中身は伝道者たるにあるまじき虚無的言葉が散りばめられています。
今日の聖句を新共同訳で見ると、
「コヘレトは言う。なんという空しさ
なんという空しさ、すべては空しい。」
とあります。
つまり、
「何をやっても変わらない」
「どうせムダ」
「人生は虚しい」
ということなのです。
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この書が聖書に取り入れられていること自体が素晴らしいのです。
人間の陰の部分や虚無的思い、あってはならないはずの後ろ向き否定的部分。
これらを抹殺せず、このこともあって一人の人間の存在があり、人生があることを神はご存知なのです。
私達の現実をありのまま受け入れてくださる神の存在が背後に感じられます。
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何をやっても気力が出ず、「なんという空しさ」と心の中でつぶやくあなたをも神は受け止めていてくださいます。
無理やり元気を出そうとせず、まず、その神がいらっしゃることを心に覚えましょう。
神様は、順々に、御心の場所へとあなたを押し出してくださいますから…。
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