今日のみ言葉【No.799】(2014年 4月 7日)

知恵の秘密をあなたに示されるように。
(ヨブ記11:6)

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カウンセリングの名言の一つに、

「なおそうとするな、わかろうとせよ」

という言葉があります。

カウンセリングを受けに来られる方は皆様々な問題を持っています。

しかし、カウンセラーはそれを直そうとしてはならないと言うのです。

なぜでしょう?

その理由は、

「直そうとする関わりは相手を否定する関り」

だからです。

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考えてみれば、相手が何も問題のないパーフェクトな人であれば直すことなどできません。

しかし、

「こうしたほうがいいな」

「ここは言ってあげなければ」

と直したり教えたくなるという事は、相手に「x」の部分を見つけたので、それを「○」にしてあげるということです。

これが「相手を否定する関り」ということです。

「あなたはxだよ」

と言われて、

「ありがとうございます。あなたのおっしゃる通りすぐ○に変えます。」

と言う人は滅多にいません。

普通は、

「私がx?そうでしょうか?○だと思ってますが。」

「あなたのほうこそxなんじゃないですか!」

と抵抗されます。

ですから、カウンセリングの初期の段階では、直そうとはせず、相手にはそうせざるを得なかった理由があるに違いないと一生懸命わかろうとします。

そこから共感と理解が生まれ、それを土台に人は自分の問題を直視し、答を見出す心のエネルギーを得ていくのです。

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ヨブ記第11章では3人目の友人ゾパルが出てきます。

彼もその前の二人と同様、ヨブを「直す」試みをします。

実はゾパルはこの時点でヨブ記の結論を語っているのです。

ヨブ記の最後で神がヨブに語り、ヨブが納得した答と同じ事を言っています。

しかしこの11章ではヨブはそれを受け入れません。

なぜでしょう?

その通りです。ゾパルはヨブを直そうとしていました。

つまり、彼にxをつけ、「有罪」と見ていました。

ですから、ヨブに罪を認めさせ、罪を悔い改めさせ、無罪にさせれば現状は回復する、つまり

「なおる」

と考えて彼に関わっていたのです。

結果は、ヨブの見事なまでの知恵によって反論され、抵抗を受けます。

そのように知性明晰なヨブですが、その知恵をもってしても自分の問題に何一つ解決を見いだせません。

直そうとする関わりは、相手の心のガードをかたくなにしてしまうのです。

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神はどのようなお方なのでしょうか?

新約聖書、コリント人への第2の手紙にこうあります。

「神は、いかなる患難の中にいる時でもわたしたちを慰めて下さり、また、わたしたち自身も、神に慰めていただくその慰めをもって、あらゆる患難の中にある人々を慰めることができるようにして下さるのである。」
(第2コリント1:4)

神は患難の中にいる私たちを慰めてくださる方なのです。

直そうとされず、わかろうとしてくださるお方です。

いえ、既に人間となられたイエス様は私たちの悩み苦しみをわかっておられます。

その方が共にいて、今この時も深い慰めをもって私たちに関わっていてくださいます。

ここに、困難の中を通り過ぎていくことができる命の泉があるのです。

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あなたの今を理解しておられる方からの慰めを存分にいただいて、今日一日を生きて参りましょう。

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