今日のみ言葉(2011年6月8日)【No.80】
「わたしはあなたをまだ母の胎につくらないさきに、あなたを知り、あなたがまだ生れな
いさきに、あなたを聖別し、あなたを立てて万国の預言者とした」
(エレミヤ1:5)
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エレミヤは「涙の預言者」と言われるくらい、よく泣く人でした。火の出るような説教で
人々を悔い改めに導く…、というタイプではありません。
若くして預言者となった彼は、年長者の意見を気にし、人の肩書きにひるんでしまう気弱
な人物だったようです。
そのような人が神の言葉を預かり、人々に語る預言者として適格だったのでしょうか?
また、彼自身、
「自分はこの仕事には合わない」
と悩み、今風に言う「転職」を考えなかったのでしょうか?
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神はご自分が選んだ人を用いられます。
ちょうど楽器がどんなものであれ、超一流の演奏者が奏でれば素晴らしい音色をその楽器
から引き出すように、神は人を用いられます。
楽器に必要なことは、ただその演奏者に任せることです。
「自分が音を出すのではない。自分を自由自在に扱うこの演奏者が私を通して音を作り出
していくのだ」
と考え、自分の人生という楽器を神様に使っていただくことです。
土の器であろうと、金の器であろうと、その器でなければ出すことのできない音で神様は
あなたを用いて下さいます。
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「さとうきび畑」の大ヒットで知られる新垣勉さんは、盲目のテノール歌手です。
米兵の父と日本人の母の間に生まれた彼は、生後まもなく事故により失明します。両親の
離婚、母との離別、育ててくれた祖母は中学2年の時に他界し、天涯孤独の身の上になり
ました。
「自分ほど不幸な人間はいない」と自殺まで考えていた高校1年生のある時、ラジオから
流れてきた讃美歌がひとすじの光のように感じ、教会へと足を運びます。
新垣さんは神の愛に触れ、クリスチャンとなり、牧師を目指すまでになりました。
彼が自分をこのように造られた神の意図を知ったのは、西南学院大学神学部在学中、マリ
オ・デル・モナコを育てた名ヴォイス・トレーナー、A.バランドーニ氏のオーディショ
ンを受けた時です。
「君の声は日本人離れしたラテン的な明るい声だ。一人でも多くの人を励まし、勇気を与
えることが出来るように君の声を磨きたい」
と激賞され、本格的に声楽家の道をたどり始めます。
父親からもらった声をほめられたことで父への憎しみが消え、逆に感謝の気持ちが湧いて
くるようになったといいます。
そして今日も新垣勉さんは、生まれる前から予定されていた声で、命の歓びを歌い続けて
いるのです。
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生まれる前から私たちは神によって選ばれています。神にゆだね、用いていただく一日と
して参りましょう。
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